Mozillaは8月28日、Webブラウザ「Firefox 15」の正式版(Windows、Mac、Linux)をリリースした。メモリ管理が改善されており、アドオンを長時間利用し続けた場合でもスムースかつ応答性のよいWebブラウジングが継続する。
Firefoxにはこれまで、一部のアドオンを使用している状態でタブを閉じても、そのページで使用していたオブジェクトへの参照を維持し続け、メモリー使用量が増加し続ける問題があった。Firefox 15ではメモリが適切に開放される。例えば「SiteAdvisor 3.4.1」が有効なFirefox 14とFirefox 15を使って151ページのタブを開き、150ページを閉じた後のメモリー使用量を比較すると、Firefox 14の開放量はわずかだが、Firefox 15は1/5近くまで減少する。
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Firefox 15の新機能は3つ。Windows版はバックグラウンドで自動更新が可能(サイレントアップデート)。またSPDYネットワークプロトコル v3、WebGL機能の圧縮テクスチャに対応する。以下はFirefoxでのWebGLを用いた3D FPSの動作デモ。
新しいHTML5対応は3つ。Opus音声コーデックにネイティブ対応し、audio/video要素のplayed属性、source要素のmedia属性をサポートする。
開発者向けの機能として、開発ツールにWebアプリのコード内部を詳細に分析できるJavaScriptデバッガが統合された。ほかにも高精度イベントタイマーの実装、インスペクタへの新しいレイアウトビューの追加などが行われた。
なお、ベータ版にはIncremental GCが実装されていたが、問題が見つかったため正式版でのデフォルト有効が見送られた。また実験的機能としてPDFビューワーが同梱されている。デフォルトでは無効になっているが、ロケーションバーにabout:configと入力し、pdfjs.disabledをfalseに設定すると、ブラウザ内で直接PDFを表示できるようになる。
