米Googleは8日(現地時間)、Chrome 21のアップデート(v21.0.1180.75)をリリースすると共に、Windows版Chrome 21でChromeに統合しているFlashプラグインのPPAPI(Pepper Plug-in API)プラットフォームへの移植が完了したことを明らかにした。
Googleは2010年にChromeに統合したFlash機能のサンドボックス化を実現したが、それはNPAPI(Netscape Plug-in)による実装だった。NPAPIはブラウザとネイティブアプリケーションを結ぶ薄いレイヤーとして重宝されてきたが、モダンブラウザにおいては老朽したアーキテクチャであり、そこで同社はFlashをPPAPIに移植するプロジェクトをAdobeと進めてきた。
最新のWindows版Chrome 21では、Chromeネイティブのサンドボックスと同じぐらい堅固なサンドボックス機能でFlashプラグインが保護されている。またPPAPIベースになったことで、初めてWindows XPでもサンドボックス化されたFlash機能を利用できるようになった。
PPAPI移植の効果はセキュリティだけではない。NPAPIに関わるレガシーコードが省かれたことで、Flash機能のクラッシュがおよそ20%減少。GPUアクセラレーションのようなモダンな機能を用いるFlashコンテンツにも対応できる。
Linux版はすでにChrome 20でFlash機能がPPAPIに移行しており、残るMac OS版についても現在移植を進めているという。