米Googleは5日(現地時間)、Google eBooksの小売パートナープログラムを2013年1月末に終了させることを明らかにした。
小売パートナープログラムを利用することで、Googleの電子書籍プラットフォームを通じて独立系書店がそれぞれのWebサイトで電子書籍を販売できる。電子書籍販売において街の小さな書店が、Amazon.comやBarnes & Nobleなどの大手オンライン書店に対抗する手段になると注目されていた。しかしながら、Googleが予想していたほど電子書籍販売への移行をけん引するような存在になれなかったため、同社は打ち切りを決断したという。プログラム終了後、GoogleはGoogle Playを通じた電子書籍販売に専念する。
米国で独立系書店を束ねる非営利組織American Booksellers Association(ABA)は「(独立系書店を通じた)電子書籍販売は、それほど大きくはなかった」と認めた上で、Googleの決断に対して「非常に失望した」と述べた。「グローバル企業であるGoogleの関心は独立系書店をはるかに超えたもので、書籍全体、そして様々な点において、われわれの産業の基本原則を十分に認識していないことが多々あった」と指摘。Googleの小売パートナープログラムを利用してきた1年半の間に1つのベンダーに依存するリスクを感じたABAは、すでに選択肢の拡大に乗り出しており、「Googleの決断はABAの新しい電子書籍ソリューションの導入を加速させるだろう」としている。