英ARMは、GLOBALFOUNDRIESの28nm SLP HKMGプロセスに対応したCortex-A9 MPCoreのProcessor Optimization Pack(POP)の提供を開始したことを明らかにした。
同社によればMobile向けアプリケーションに適した構成とのことで、ワーストケースで1~1.6GHz、通常の状態で2GHzで稼動する。クライアントはこのCortex-A9 POPに同社のArtisan Physical IPを組みあせることで、容易かつ柔軟性にとんだSoCの構成が可能と説明する。
GLOBALFOUNDRIESの28nm SLP(Super Low Power)プロセスは同社の32/28nm HKMGプロセスの技術を元に、モバイル機器向けなどの低消費電力向けとされたものであり、既にARMは28nm SLPプロセス向けにArtisan Physical IPの提供を開始している。この中には9track/12trackのMulti-VtのStandard cell librariesや電力管理キット、ECOキット、高密度/高速のメモリコンパイラ、GPIOといったものが含まれており、いずれもARMのオンラインサイトであるDesignStart IPポータルから入手可能であるとする。
なお、POPにはARMコアのインプリメントに必要な「Artisan Physical IPのLogic LibrariesとMemory Instances」「コアの構成による性能の変化に関する詳細なベンチマークレポート」「POP Imprementation Guide」といった要素が含まれており、これらを利用することでリスクを最小限に抑えつつ、必要な性能を持つCortex-A9コアを確実にインプリメントできる、と同社は説明している。