Xen - hypervisor, the powerful open source industry standard for virtualization. |
Linux 3.0は、Xenにとって記念すべきバージョンとなった。Linux 3.0からは、DomUおよびDom0として動作するために必要な基本的なXenコンポーネントがすべて同梱されるバージョンとなっている。
Xenは人気のある仮想化技術だが、これまではLinuxカーネルがデフォルトでは対応していないことを理由に採用が見送られるケースがあった。Linux 3.0からは、すべての基本コンポーネントがカーネルにマージされており、Xenの普及を後押ししている。
Linuxカーネルは、1月4日に最新版となる「Linux 3.2」が公開されたばかり。Xen関連では、バグ修正やソースコードのクリーンナップが実施されているほか、256 PCIデバイスを超えるビッグマシンのサポート追加や、PVonHVMにおけるkexecサポートの追加などが行われている。
Xenに関して、今後リリースされるLinux 3.3やLinux 3.4においてどのような機能を取り込んでいくのかが、Xenブログにおいて「Xen in Linux 3.2, 3.3 and Beyond」として発表された。
Linux 3.3では、ハイパーバイザに対してioctlを実行する新しいドライバの導入、netbackドライバを改善するためのインフラ変更の実施、HVMゲストでnetbackドライバが動作するように対応、TTMバックエンドにおけるDMAタイププールコードの導入などを実施することになるという。
さらにLinux 3.4またはそれ以降のバージョンでは、XenにおけるACPIパワーマネージメントへの対応、netbackのより進んだ改善、ゲストにおいてデバイスドライバドメインを分離したままでのbackendおよびxenstoreの実行などが取り組むべき課題としてあげられている。