エルピーダメモリは12月28日、30nmプロセスを採用した4GビットのWide IO Mobile RAMTMとDDR3 Mobile RAM(LPDDR3)のサンプル出荷を開始したことを発表した。
同Wide IO Mobile RAMは、高速化と低消費電力化という二律背反する要求を解決するモバイル機器向け次世代メモリで、IO幅を512ビットへと拡大することで、200MHzの低速動作ながら、1個あたり12.8GB/sのデータ転送速度を実現することが可能。DRAMの動作速度を低く抑えているため、現行のモバイル機器向けDRAMで主流のDDR2 Mobile RAM(LPDDR2)と同一転送速度比で、約50%の低消費電力化が可能だという。
一方のLPDDR3は、LPDDR2の2倍のデータ転送速度を実現する次世代モバイルメモリで、1チップあたり6.4GB/s、2チップ構成で12.8GB/sのデータ転送速度を実現することが可能。LPDDR2と同一速度で比較した場合の消費電力は約25%低減することが可能となっている。
なお、2製品ともに2012年の量産開始を予定しているほか、2段ならびに4段積層技術を用いた8Gビットおよび16Gビット品も、順次提供していく計画としている。