Googleは7月に発表したストリートビューによる被災地域のデジタルアーカイブプロジェクトについて、撮影したパノラマ写真をGoogleマップと「未来へのキオク」で公開した。
同プロジェクトでは夏から約半年間をかけて、ストリートビュー撮影車で延べ4万4000kmを走行し、被害の大きかった東北地方の沿岸地域や主要都市周辺を撮影。
公開にあたり同社では「震災の被害の大きさをストリートビューの技術を活用し、撮影・公開することで地震や津波が引き起こす被害を知っていただくきっかけになるものと考えています。これが、後世に震災の記録をきちんと継承し、震災の記憶の風化を防ぐことにつながることを期待しています」とコメントを発表している。
また、今回のプロジェクトでは多くのユーザーから「震災前に撮影されたストリートビューの画像を残して欲しい」という意見があったことから、未来へのキオクにおいて、震災前後の同地域のストリートビューの画像が見られるようにしている。
未来へのキオクの特設サイト上で見たい地域を検索し、震災前と震災後のタブを切り替えて画像を見ることができる。なお、一部の地域では震災前の様子が撮影されていなかったため、画像が掲載されない場合もあるとのこと。
Googleマップでは、震災後の最新の画像が掲載されるが、こちらについては震災前の画像がある場合に、未来へのキオクへのリンクが表示されて、リンクをクリックすることで震災前の画像が見られるようになっている。
さらに今回、ストリートビュー画像の撮影年月が画像内に表示されるようにもなった。