米Microsoftは29日(現地時間)、オンラインストレージサービス「SkyDrive」のアップグレードを発表した。すでにロールアウトが始まっており、同日中に全ユーザーが利用できるようになる。

同社は今年6月にHTML5技術を用いて刷新したSkyDriveを公開した。改善ポイントは、ユーザーが迷わずに使える簡潔な操作性と、レスポンスのよい動作の2つ。それらに対するユーザーからのフィードバックを取り入れたのが今回のアップデートである。

インラインでフォルダーを作成し、名前を変更

まず繰り返し行うことが多いいくつかのファイル操作を、より少ないステップで実行できるようにした。例えば、アップロード、削除、コピー、移動、名前の変更、共有、新規作成などの操作をインラインで行える。また、ドキュメント上や写真上で右クリック機能の利用が可能。ほかにも、Officeドキュメントの新規作成が、Officeドキュメント・アイコンのクリックだけに簡略化された。

写真上で右クリックを使ってアクションを指定

SkyDriveへのサインイン時間がおよそ50%短縮。さらにユーザーネーム/パスワードを入力している間に、より多くのリソースをプリロードすることで、ユーザーが素早く作業に入れるようにした。

新たにHTML5 File APIをサポートする。対応Webブラウザ(Internet Explorer 10、Chrome、Firefox、Safariなど)では、ドラッグ&ドロップを使って簡単に複数のファイルをSkyDriveにアップロードできる。これまでリッチなアップロード・プロセスにはSilverlightが必要だった。

PC内の複数のファイルを、ドラッグ&ドロップでSkyDriveにアップロード

ストレージ中心だったファイル共有プロセスを、アプリケーション中心のシンプルなステップで指定できるようにした。これまでOfficeドキュメントを共有する場合、ドキュメントが置かれているフォルダーを意識する必要があったが、新版ではファイルの置き場所にかかわらず、例えばWordのWebアプリから作業し終わったファイルを直接共有できる。また電子メール、FacebookやLinkedInなどを通じた共有プロセスも、少ないステップで、かつユーザーが重要な設定をきちんと把握できるようにデザインし直した。

SkyDriveにアップロードしたPDFファイルやRAW写真を閲覧できるようになった。PDFファイルをクリックすると、使用しているWebブラウザがサポートするPDFビューワでドキュメントが表示される。RAW形式の写真は、Microsoft Camera Codec Packがサポートするカメラのファイルであれば表示が可能。

リッチなPDF表示をサポート