今年のクリスマスシーズン待望の新製品として登場したNokiaのWindows Phone携帯「Lumia」シリーズだが、ある調査会社の分析によれば、あまり販売状況が芳しくない可能性があるという。機能面でも価格面でも、先行するiOSやAndroidを覆せるだけの勢いがないというのだ。

こうしたレポートを11月18日(米国時間)に発表したのはBernstein ResearchのアナリストPierre Ferragu氏で、レポートの概要についてはForbesなどのサイトで確認できる。それによれば、Google Trendsなどの分析から「Lumia 800」の話題レベルは1年前の「Nokia N8」相当だったという。だがNokia N8自体のセールスはそれほど芳しくないもので、Lumia 800も同様の道をたどる可能性があるというのが同氏の分析だ。Forbesがさらに追記で紹介したPacific CrestのアナリストJames Faucette氏の分析によれば、2011年第4四半期(10-12月期)におけるNokiaのWindows Phone 7端末の出荷台数は当初200万台程度を予想していたが、これは現在では100万台を下回る可能性が高いという。また、現在のLumiaに関する売上状況の報告を「驚くほど低い」としており、販売台数自体は50万台を下回る可能性があると警告している。

こうした予測が行われた背景について前述のFerragu氏は、理由の1つめとしてハイエンドユーザーを取り込むだけの革新的なブレイクスルーがないこと、2つめに価格競争力がないこと、3つめに「WindowsというだけではAndroidとiOSの対抗にならないこと」という市場の変化について語っている。また理由の4つめとして、過去1年でWindows Phone 7が市場で受け入れられたという状況になく、「Nokiaが今日の状況を打開する」というアイデアそのものを見直すべき状態にあると説明する。Ferragu氏は半年前にも同種の警告を行っており、今後Nokiaが厳しい状況に直面すると予測している。

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Windows 8の発売は2012年6月? - Nokia France幹部発言で (2011年11月17日)
Nokia
Bernstein Research