MicrosoftならびにNokiaの来年の製品戦略について、Nokia Franceの幹部のコメントが話題になっている。Nokiaは先日英国ロンドンで開催されたプライベートイベントで「Nokia Lumia 710/800」というWindows Phone 7.5端末を発表したが、同氏の発言ではこの上位版の間もなくのリリースが示唆されている。また同社は来年2012年6月にもMicrosoftのWindows 8を搭載したタブレットの発売も計画しているといい、Windows 8の発売時期が6月に前倒しされたという噂に拍車をかけている。

同件を報じているのはフランスのLes Echosで、Nokia Franceトップに就任したばかりのPaul Amsellem氏へのインタビューで関連コメントを引き出している。Nokiaは先日のNokia Worldイベントで同社初のWindows Phone端末として上位版の「Lumia 800」、エントリー版の「Lumia 710」を発表したが、同氏はLumia 800をBMW 5 Seriesに例えながら「当然 "Series 7" "Series 3" といった製品も用意している」というコメントを出したという。仮にLumia 710をSeries 3とするならば、Series 7にあたるLumiaの上位モデルは現時点では存在しないため、これが噂の「Lumia 900」シリーズ登場の布石なのではないかとみられている。なお、具体的な時期については明言していない。

もう1つはNokiaがリリースを計画しているといわれる「Windows 8タブレット」製品についてだ。この製品自体は、BloombergがNokia CEOのStephen Elop氏のインタビューで「この計画自体は何の不思議もないことだ」というコメントを紹介しており、ほぼ規定路線だと考えていい。Nokiaは以前にもWindows 7を搭載した「Nokia Booklet 3G」というノートPC製品を発売しており、現在のMicrosoftとの関係を考えればごく自然な流れだからだ。だがLes Echosが報じた記事の中でAmsellem氏は「2012年6月にWindows 8が動作するタブレットをわれわれが発売する」とコメントしており、もしこの発言が事実であるならば、Windows 8発売は当初予想されていた2012年後半のクリスマスシーズンよりも早い、夏前ということになる。