今年で没後20年の節目を迎えた国民的作家、井上靖執筆の小説を原作に製作した映画『わが母の記』の主要キャストが発表された。
8月に行われた第35回モントリオール世界映画祭で審査員特別グランプリを受賞した本作は、井上靖が老耄の母を綴った小説『わが母の記―花の下・月の光・雪の面』を原作に製作。幼少時に実母・八重(樹木希林)に育てられず長い間距離をとって暮らしていた小説家の洪作(役所広司)が、父の死をきっかけに、痴呆で記憶が薄れゆく母に向き合っていく家族愛を描いている。監督を務めるのは『クライマーズ・ハイ』といった社会派の作品で知られる原田眞人で、宮崎あおいは、洪作の娘・琴子を演じる。
今回新たに発表されたキャストは、三國連太郎、南果歩、キムラ緑子、三浦貴大、真野恵里菜など7名。琴子の3姉妹の姉となる郁子役はミムラ、紀子役は菊池亜希子が務める。クランクアップは来年3月頃を予定。
本作は、モントリオール映画祭以外にも、釜山国際映画祭のクロージング作品、シカゴ映画祭のコンペティション部門、ハワイ映画祭Spotlight on Japan部門、ムンバイ映画祭コンペティション・Celebrate Age部門など主要映画祭に出品し、各方面から高い評価を得ている。
映画は2012年のゴールデンウィークロードショー。配給は松竹。
(C)2012「わが母の記」製作委員会