リコーは28日、多様な言語・組込みニーズに応えるべく、低容量の組込み用フォント「RT Font」と同社独自のソフトウェア「レイアウトエンジン」をリニューアルして新たに発売した。

「RT Font」は同社が2007年に発売した低容量の組込み機器用フォント。今回のリニューアルにより、従来からの「くっきりモード」に加え、直線部分にグレースケールを使用し、やわらかいタッチの文字表現ができる「なめらかモード」の両方が選択可能になったという。

新RT Frontでは、「くっきりモード」と「なめらかモード」の両方が選択可能

これに併せ、アラビア語やタイ語など、複雑な表記ルールの言語を正確に表現するための同社ソフトウェア「レイアウトエンジン」を新RT Fontに対応。また、対応言語拡張に伴い、言語の特性に合わせた文末処理(ワードラップや禁則処理)機能も拡張させた。これにより、RT Fontのみで、日本語と欧米系言語、中国語(簡体・繁体)、ハングルのみならず、複雑な構造をもつアラビア語、タイ語、ヘブライ語、ベトナム語にも対応可能になり、グローバル対応機器への実装でも開発期間の短縮や開発コストの大幅カットなど、水平展開の効率化が期待できるという。

さらに同社では、輪郭がなめらかで超低容量という特徴をもつ「Jet Font」のフォントデータおよびラスタライザーを RT Fontに移植したことで、従来からRT Fontのもつデザイン性、表示品位重視の文字表示はもちろん、低容量重視でリソースの少ない機器への搭載までが可能となったとしている。

RT Font導入における機器展開のイメージ