英ARMと台湾United Microelectronics(UMC)は、両社が28nmプロセスにおける長期のIPパートナー契約を結んだことを明らかにした。この契約により、UMCの28nm HPMプロセスでARMのArtisan Physical IPを利用することが可能になった。UMCの28nm HPMプロセスはHKMG構造を取り、複数の電圧レベルやメモリセル構造、Underdrive/Overdrive性を提供する。UMCでは2012年中旬から28nm HPMプロセスの試験生産を開始予定である。

今回の契約に対し「我々はUMCが28HPMプロセスにARMのArtisan Physical IPを選んでくれたことを光栄に思う。顧客はCortex-A プロセッサシリーズなどの高度なARMのテクノロジーを、Physical IPを通じて利用することが可能になる」とSimon Segars氏(executive vice president and general manager, Physical IP Division, ARM)は述べている。

また、「ARMとUMCはパートナーシップを拡充することで、28nmノードにおける、より深いコラボレーションとプロセス開発、Physical IPの開発が可能となる。これはより性能や省電力性、チップ密度を最適化することが可能になり、先進ノードのデザインでより優れたテクノロジーを提供するというARMのコミットメントを確実にする」とも説明している。

さらにS. C. Chien氏(vice president, Customer Engineering & IP Development Design Support Divisions, UMC)も「我々は10年を超える長期のリレーションシップを結べたことを喜ばしく思う」とし、「UMCによって、ARMのPhysical IPソリューションとUMCの柔軟かつ堅牢なプロセス技術を顧客に提供できることになる。これにより、特にクリティカルなマーケット向けにTTM(Time to Market)の高速化が可能になった。今回の協業により、UMCの28nmプロセスで業界最先端の製品デザインが可能になるであろう」とコメントしている。