大日本印刷(DNP)は8月29日、かざすことなく読み取り可能なハンズフリーのUHF帯ICタグカードを開発、2011年10月から発売することを発表した。使用するUHF帯周波数は950MHz、通信距離は1~3m。

UHF帯は、LF(長波)帯やHF(短波)帯など、ほかの方式のICタグと比較して通信距離が長い点が特徴。人や車両の入退室管理などにおいて、ポケットに入れたままでも通信環境を良好に保てるため、例えば荷物で両手がふさがっているような状況でも通過できるという具合だ。

ただし、UHF帯には水分の影響を受けやすいという弱点があり、特に夏場などの場合はポケットに入れたままだったりすると汗の影響を受けて通信感度が低下してしまう傾向がある。そこで、今回はICタグの構造やアンテナの形状を工夫し、人体に密着した状態でも通信環境を良好に保つよう設計したというわけだ。

価格はロット5000枚で、1枚当たり500円(税別)。また、DNPでは2012年度に年間約5億円の売り上げを見込んでいる。

今回開発されたUHF帯ICタグカードのイメージ