東北大学と東京海上日動火災保険はこのほど、地震・津波のリスク評価に関連する研究における連携協力協定を、7月26日に締結したと発表した。

東北大学と東京海上日動は、今後、地震・津波リスク評価に関連する研究領域において研究開発や人材育成などの相互協力が可能な事項について、連携協力を行うことにより、「我が国の学術・科学技術の振興を図るとともに研究成果や得られた情報を広く社会に提供していく」としている。

東北大学と東京海上日動は、これまで「東南・南アジアの津波多発地域におけるハザード マップ整備」の共同研究を行い、学術論文を発表するなどの成果を上げてきた。

今回、東日本大震災の発生によって、地震・津波に対する防災の在り方や減災の手法などの研究は「社会が強く求める課題」となっており、東北大学と東京海上日動は、被災地における復興や社会基盤の安定に向けて、これらの研究を促進させる必要があると認識している。

こうした社会課題の解決に向けて、今後、東北大学における津波リスク評価などの災害科学の知見・データなどと、東京海上日動がこれまで保険ビジネスで培った地震・津波リスクに対する知見・データなどをもとに、両者が連携協力して同分野の研究開発や人材育成を強化していくとともに、研究成果や得られた情報を広く社会に提供していくことにした。

連携協力による実施事項は、以下の通り。

  1. 地震・津波に関する調査・観測・研究・技術開発に関すること

  2. 地震・津波リスク評価研究のための施策に係る連携・協力に関すること

  3. 地震・津波リスク評価に関する人材の育成に関すること

  4. その他必要と認められる事項

具体的な協力の内容は、2011年度から2014年度までの期間、研究助成と寄附講座の開設を行う。