エルピーダメモリは、TSV(Through Silicon Via:Si貫通電極)積層技術によるDDR3 SDRAM(×32ビットI/O)のサンプル出荷を開始したことを発表した。

サンプル出荷を開始した1GB TSV DDR3 DRAMのパッケージ

同製品は2GビットDDR3 SDRAM 4枚とインタフェースチップ1枚をTSVで積層し1パッケージ化、低消費電力の8Gビット(1GB)DDR3 SDRAMとしたもの。同社はTSVの技術開発を2004年より新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を得て開発を進めてきており、2009年には1GビットDDR3 SDRAMを8枚積層したTSV DRAMの開発を行っていた。

今回サンプル出荷を開始した8GビットTSV DRAMのターゲットアプリケーションはタブレットや薄型ノートPCなどのモバイルコンピューティングシステムと同社ではしており、同製品を用いることで、ノートPCのように従来、SO-DIMMを用いていたシステムに比べ、動作時の消費電力を約20%、スタンバイ時の消費電力を約50%削減できまるようになるとする。

2GB SO-DIMMと比べてTSV DRAMを用いると2チップで同容量を実現することができるようになる

また、マザーボード上の実装面積もおよそ70%削減でき、高さの削減やDIMMソケットの廃止も可能となるとしている。

2GB SO-DIMMとの各種性能比較