Firefox web browser - Faster, more secure & customizable

Googleの提案している新しい画像フォーマット「WebP」はChromeがサポートしているほか、Operaも対応している。どちらもWebPの圧縮率の高さに魅力を感じ、閲覧のみならずサービスの中でもWebPを活用するなど積極的な姿勢を見せている。

一方Mozillaは、FirefoxにおけるWebPのサポートに否定的な姿勢を見せている。FirefoxにおけるWebPのサポートに関しては2010年9月30日に登録されたBug 600919 - (WebP) Implement WebP image supportに詳しい状況が掲載されている。パッチはあるもののマージは実施されておらず、その理由が4月20日のコメントに掲載されている。主な理由はJeff Muizelaar氏のブログに掲載されていると説明した後で、この状況が変わらないかぎりFirefoxにWebPのサポートが取り込まれることはないと説明されている。理由として挙げられている主な項目は次のとおり。

  • GoogleはJPEGを再圧縮する方法でWebPを生成している。GoogleがWebPの実際の利用シーンの中でこの作業を想定しているとしても、そうしたやり方には違和感を覚える。
  • Googleは画像の評価にPSNRを使っているが、これは貧弱な判断方法であり、適切なものとはいえない。
  • WebPは4:2:0 YCrCbのみをサポートしており、JPEGがサポートしている4:4:4もCMYKもサポートしていない。
  • EXIFデータに対応していない。
  • CCカラープロファイルに対応していない。
  • アルファチャンネルに対応していない。
  • 歴史的に見て新しい画像フォーマットの普及には長い時間がかかる。

反対理由そのものに対する対立意見もあるほか、現状のWebPには当てはまらないものもある。Googleは先日、WebPの最新版を発表している。また将来のバージョンでアルファチャンネルに対応するなど、徐々にMozillaの条件に近づいている。

しかしながら、Bug 600919 - (WebP) Implement WebP image supportのコメントを見る限りでは、現段階でWebPに対応することは考えていないようだ。状況が変わればWebPに対応すると説明されていることから、WebPのサポートの可能性が存在しないわけではない。