Analog Devices(ADI)は、TVソリューション向け3GHz HDMIレシーバ「ADV7619」を発表した。

3GHz HDMIレシーバ「ADV7619」

同製品は同社のアドバンストTVソリューション・ポートフォリオ「Advantiv」のデュアル入力レシーバで、HDMI仕様バージョン1.4a準拠の3Dディスプレイ解像度および拡張色彩測定機能をサポートしており、これまでの2.25GHzのICでは対応しきれなかった、3DやHD動画の配信などのこうしたニーズに対応することが可能。これにより、ホームおよびプロ用AV機器の設計者は、スポーツ・コンテンツをよりリアルに、そして高速の動きで伝えるための60Hzでの3D 1080pや、デジタルシネマ用のハイエンドな解像度向けの4K2K(4,000×2,000画素)などの厳しい性能要求に対応した製品を開発することが可能となると同社では説明している。

3GHzデータ伝送は、HDMIレシーバがHDMIケーブルの長さやケーブルそのものの品質バラつきに対応する必要があるが、同製品では同社の次世代イコライザ技術を実装することで、広範囲のAVソース、ケーブル、および入力スピードにわたり、最高の3GHz受信性能を実現できる。具体的には、独自の高速スイッチング技術「Xpressview」を内蔵することで、複数のHDMI対応機器間の信号切替えを1秒未満で行うことが可能となっている。

また、オンチップCECコントローラ、オーディオ・コーデック、HDCP1.4対応、さらにDolbyデジタルやDTSを含む圧縮オーディオのためのS/PDIF、さらにステレオ信号をサンプルレート最高192kHzで送信するための2チャネルI2Sオーディオなどの、包括的なオーディオ・サポートを実現しているほか、オプションとして、HDCP 1.4コンテンツ保護のための組み込みキー・サポート内蔵品も用意されている。

なお、同製品はすでにサンプル出荷を開始しており、1000個受注時の単価は7.09ドル。量産は2011年6月を予定しているという。