ルネサス エレクトロニクスと独半導体メーカーTELEFUNKEN Semiconductorsは3月30日(米国時間)、ルネサスの100%子会社であるRenesas Electronics Americaの半導体前工程工場(カリフォルニア州ローズビル工場)をTELEFUNKENのグループ企業であるTELEFUNKEN Semiconductor Internationalに譲渡する契約を締結したことを発表した。譲渡金額は約5300万ドル(約43億円)で、譲渡は2011年5月2日に完了する予定。

これは、ルネサスが2010年4月の合併時に開始し、同年7月に発表した「100日プロジェクト」における自社工場のウェハ大口径化、プロセス微細化などの生産効率改善に向けた施策の検討をすべての生産拠点について行う中、半導体事業の拡大に向けて200mmウェハ対応工場の取得を模索していたTELEFUNKENにローズビル工場を譲り渡すということで合意したというもので、TELEFUNKENは取得したローズビル工場の200mmウェハライン(月産5700枚)を同社の強みであるアナログ/ミクスドシグナル/高耐圧半導体などのほか、カスタマからの受託製品の生産に活用していくとしている。

また、現在同工場で生産しているルネサスの半導体製品に関しては、TELEFUNKENに生産委託を行うという契約を締結する予定で、引き続き同工場で製品の製造が行われ、ルネサスのカスタマへ供給されることとなる。

なお、ルネサスは、ローズビル工場内に品質保証センターを有しているが、こちらは譲渡対象となっておらず、今後もルネサスが運営を行い、欧米市場のカスタマニーズに対応していくとしている。