NECのWebサイトより

NECは、顔画像を光学的に解析することにより顔の表情や質感などを活かしつつ、美しい肌色を表現できる顔画像処理技術を開発。携帯電話、デジタルカメラ、プリンタなどの機器にも対応可能となったことを発表した。

従来の顔画像処理技術は、美白など、一見美しく見える肌の色を表現することが可能だったが、顔の暗い部分まで明るくなるなど立体感や質感が損なわれ、表情が失われてしまうなど、不自然な顔画像に補正されてしまう課題があった。

このたび開発された同技術は既存の課題を解決するもので、顔画像における肌の色情報を、拡散反射成分(本来の肌の色)、表面反射成分(艶)、陰影(立体感)の3つの成分に分解し、それぞれを制御。本来の肌色を理想の肌色に近づけるとともに、顔の表情や質感に影響する艶と立体感を正しく保つことによって自分らしさを活かした美肌を実現した。

また、通常、顔の3次元形状を利用して計算される拡散反射成分を、顔のぼかし画像を利用することで精度良く推定する技術を開発し、肌の色情報の分解処理に適用することで、3次元形状を利用する場合と比べ、品質を損なうことなく約75倍の高速化を実現。そのため、演算性能の低いCPUを用いる機器でも高速処理を実現することができるとのこと。