プロメテック・ソフトウェアは、GPUコンピューティング(GPGPU)対応版の粒子法CAEソフトウェア「Particleworks(パーティクルワークス)Ver2.5」を2011年3月1日に発売することを発表した。

同ソフトは、同社創業者の1人である東京大学大学院工学系研究科の越塚誠一教授が考案した粒子法(MPS法)を基盤とし、同社が独自に開発した粒子法解析ソフト。2009年11月より提供が開始され、国内の自動車メーカーおよび素材系メーカーを中心とする大手製造業各社がライセンス導入を進めている。

粒子法(MPS法)の概要

現在のParticleworks Ver 2.1では圧力・粘性計算の一部の機能のみGPU化(=GPUオプション)したものが提供されているが、Particleworks Ver 2.5では、速度勾配計算等ほぼすべての処理がGPU対応となっており。これにより、CPU比2.0倍を上限としていたVer2.1のGPUオプションに対し、GPU対応版であるVer 2.5ではさらなるパフォーマンスの向上を実現できるようになる。

同社では、今回のVer 2.5のリリースにより、NVIDIAのGPUを搭載したパーソナルスーパーコンピュータとの組み合わせにより、計算量が膨大な粒子法シミュレーションの演算性能向上を実現できるようになるとしており、実際に粒子法をGPU演算を用いて行った結果、4コアCPU(Intel core i7 920 (Hyper Threading OFF)比で約4.7~9.3倍の高速化を実現したという。

GPUコンピューティングによる各種解析を高速化

なお、価格は4コアCPU+1GPU版で684万円から(アカデミック版は95万円)で、2011年3月末までGPUマシン込みで700万円のキャンペーンを実施する予定としている(いずれも税別)。