Texas Instruments(TI)は、POL(ポイント・オブ・ロード:負荷に接近して設置される分散型電源)向けに、サイズ、電力密度および性能の標準をさらに向上する電源IC「TPS82671」「TPS84620」を発表した。2製品ともにすでに量産出荷を開始しており、1000個受注時の単価(参考価格)はTPS82671で1.30ドル、TPS84620で7.00ドルとしている。

TPS84620のパッケージ外観

TPS82671は、6.7mm2の小型プラグイン電源ソリューションで、1mm2あたり90mAの電流密度を提供する。すべての外付け部品を厚さ1mmの新型MicroSiPパッケージに内蔵しており、スマートフォンをはじめとするポータブル・エレクトロニクス製品向けの600mA出力電源の設計簡素化を実現する。

また、2.3V~4.8Vの入力電圧範囲で17μAの静止電流および、90%を超える電力変換効率を提供するほか、ユニークなPWM周波数のディザリング機能を提供しており、RF信号に敏感な製品に対する雑音の低減および性能の向上も可能とすると同社では説明している。

一方のTPS84620は6A、14.5V降圧型コンバータICで、1cm3あたり50Wを超える電力密度(3.3V動作時)、最高で95%の変換効率および、市場の同種の製品と比較して30%も良好な放熱特性を実現している。

また、インダクタおよびその他の受動部品を1個のデバイスに内蔵、必要な外付け部品を3個としており、ソリューション全体を200mm2未満の面積に実装することを可能としている。