シード・プランニングは7月29日、iPadのビジネス活用とタブレットPCの将来動向に関する調査結果を発表した。

同調査はiPadのビジネス利用36事例(ニュースリリースなどで公表されているもの)とiPad向けの業務用アプリを開発しているソフトウェア開発会社18社を対象に実施され、主な調査項目はiPadの導入状況や費用対効果、市場規模などとなっている。

iPadの導入時期については、2010年6月~7月が最も多く、主な導入分野と領域は「医薬・薬品」(臨床研究用、治療支援システム、MR用、CTなどの検査画像用など)、「教育・文化施設」(生徒・教職員用、教育ポートフォリオ用、図書館利用、絵本など)、「サービス業」(美容サロン、ドレスショップ、結婚式場、銀行、自動車保険など)とされており、そのほかに営業支援ツール、不動産情報、衣料品販売通販、映画館チケットといった例もあるという。

同社は、これまでPCメーカーが発売してきたタブレットPCについて、「医療、流通、製造といったニッチなビジネス市場で主に受け入れられていた」という状況がiPadによって変革期を迎えていることを指摘。iPadを中心としたタブレット型のPCが今後市場規模を拡大し、2015年には「教育分野」で53万5000台、「医療分野」で6万3000台、「営業分野」で21万台の市場になると予測している。

今回の調査は直接訪問取材、電話取材、オープンデータ調査によって行われ(調査期間は2010年5月11日~7月23日)、調査対象企業・団体は朝日ネット、エムスリー、ガリバーインターナショナル、名古屋文理大学、日本オラクル、バンダイナムコゲームス、モーションポートレート、ユビキタスエンターテインメント、小学館、スカラ、スペクトラムビジョンズ、テクノツリー、東京ケーブルネットワーク、むつ総合病院、ノバレーゼとなっている。

iPadのビジネス利用導入時期(資料: シードプランニング)