ルネサス テクノロジは12月3日、サーバや通信機器、産業機器等の電源に使用される絶縁型DC/DCコンバータ向けに、スイッチング損失の低減を実現し、耐圧40/60/80/100Vに対応した第10世代パワーMOSFET12製品を製品化、即日量産を開始したことを発表した。サンプル価格は80円からとなっている。

パッケージ外観(左:表面、右:裏面)

12製品の一覧

同12製品では、0.18μmの同社第10世代プロセスを最適化することで、ゲート・ドレイン間電荷量の低減を実現。例えば100V耐圧の「RJK1056DPB」では、ゲート・ドレイン間電荷量が7.5nCと、従来品「HAT2173H」比で約50%の低減を実現している。

絶縁型DC/DCコンバータは、絶縁部品から見て入力側にある1次側電源と出力側にある2次側電源で構成されるが、今回の製品では、1次側への需要が多い80V、100V耐圧品と2次側に需要が多い40V、60Vをラインアップすることで、ユーザは最適な製品を選択することが可能となった。

また、高性能パッケージ「LFPAK」を採用、パッケージ抵抗を抑えると同時に、高放熱特性により素子の温度上昇を抑えることに成功した。このため、一般的なSOP-8などと比べ、製品の低損失化をパッケージ面からもサポートできるほか、内部結線は直接フレームで繋がっているためパッケージインダクタンスを抑えることができ、高周波動作にも対応可能である。