インテルは24日、ノートブックPC向けの新型プロセッサとして「Intel Core i7 Mobile Processor」ならびに「同Extreme Edition」を発表した。45nmプロセスのNehalemアーキテクチャをベースとした"Clarksfield"(開発コードネーム)コアを搭載するクアッドコア製品だ。動作周波数を最大約75%引き上げることができるTurbo Boost Technologyなどを備える。

"Clarksfield"コアを備えるモバイル向けCore i7のプロセッサ・パッケージ

ラインナップは1.73GHz動作の「Intel Core i7-820QM Mobile Processor」、1.6GHz動作の「Intel Core i7-720QM Mobile Processor」、2GHz動作の「Intel Core i7-920XM Mobile Processor Extreme Edition」の3モデル。価格は1,000個ロット時の単価でi7-820QMが53,010円、i7-720QMが35,340円、i7-920XMが102,320円。

米国で開催中のIDF Fall 2009にて、モバイル向けのCore i7とP55のパッケージを公開する米IntelのMooly Eden副社長

i7-820QMの主な仕様は、動作周波数が1.73GHz、L3キャッシュが8MB、Bus Speedが2.5GT/s、Thermal Specificationが100℃、Thermal Design Power(TDP)が45Wで、動作電圧は0.65V~1.4V。パッケージタイプはMicro-FCPGAで、コアステッピングはB1。対応メモリは2chのDDR3-1333/1066。Turbo Boost有効時の最大動作周波数は3.06GHz。

i7-720QMの主な仕様は、動作周波数が1.6GHz、L3キャッシュが6MB、Bus Speedが2.5GT/s、Thermal Specificationが100℃、Thermal Design Power(TDP)が45Wで、動作電圧は0.65V~1.4V。パッケージタイプはMicro-FCPGAで、コアステッピングはB1。2chのDDR3-1333/1066。Turbo Boost有効時の最大動作周波数は2.8GHz。

i7-920XMの主な仕様は、動作周波数が2GHz、L3キャッシュが8MB、Bus Speedが2.5GT/s、Thermal Specificationが100℃、Thermal Design Power(TDP)が55Wで、動作電圧は0.65V~1.4V。パッケージタイプはMicro-FCPGAで、コアステッピングはB1。2chのDDR3-1333/1066。Turbo Boost有効時の最大動作周波数は3.2GHz。

■主な仕様一覧
モデル i7-820QM i7-720QM i7-920XM
動作周波数 1.73GHz 1.6GHz 2GHz
Turbo Boost 最大3.06GHz 最大2.8GHz 最大3.2GHz
L3キャッシュ 8MB 6MB 8MB
メモリコントローラ 2ch DDR3-1333 2ch DDR3-1333 2ch DDR3-1333
PCIe (2.0) コントローラ x16×1 or x8×2 x16×1 or x8×2 x16×1 or x8×2
Hyper-Threading 有効 有効 有効
Intel EM64T 有効 有効 有効
Intel VT 有効 有効 有効
TDP 45W 45W 55W
1,000個ロット時単価 53,010円 35,340円 102,320円

Nehalem世代のデスクトップ向けプロセッサと同様に、「Intel Hyper-Threading Technology」や「Intel Turbo Boost Technology」を搭載しているが、Turbo Boostによる動作周波数の引き上げ幅が非常に大きいのが特徴だ。なお、PCI ExpressコントローラもCPU側に内蔵しており、PCI Express (2.0) x16×1ポートもしくは同x8×2ポートをサポートする。組み合わされるチップセットは「Mobile Intel PM55 Express」で、こちらも同日発表されている。

Clarksfieldの登場で、モバイルからサーバまでの各セグメントにNehalem世代が出揃ったことになる