米Freescale Semiconductorの日本法人であるフリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは16日、ウィルコムのPHS通信モジュールであるW-SIMに対応した組み込み開発ボードを発表した。本ボードは、PHS回線でインターネットに接続する組み込み機器の開発に利用できる。

本ボードは、16日から東京ビッグサイトで開催中の「第10回 組込みシステム開発技術展」(ESEC)でも展示された。ARMコア(ARM1136JF-S、動作周波数は532MHz)を採用した同社のマルチメディアプロセッサ「i.MX31」を搭載。OSはMicrosoft社の組み込みOSであるWindows Embedded CE 6.0を採用している。同OSにはPHSや携帯電話回線を用いたCellcoreと呼ぶ通信コンポーネントが用意されており、本ボードにはこのコンポーネントが実装されている。

ESECで展示されたW-SIMに対応した組み込み開発ボード

本ボードは、WILLCOMコアモジュールフォーラムを通じて、同フォーラムに参加している開発者向けに配布される予定。

そのほかESECでは16日、「第14回 LSI・オブ・ザ・イヤー」の表彰が行われ、同社の4MビットMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)である「MR2A16AT35C」がデバイス部門の大賞を受賞した。