白物家電設計における完全なポートフォリオを持つオン・セミコンダクター

高効率エネルギーへのイノベーションを掲げ、世界でも屈指の半導体メーカーであるオン・セミコンダクターは、省エネルギー/高機能化が加速する白物家電の領域に置いてもその存在感を放っている。DSPシステムやDC-DCコンバータ、インタフェースなど白物家電には数多くのアプリケーションが組み込まれるが、それらを完全に網羅した製品ポートフォリオを展開。なかでも高まる設計の要求に応える形で高機能を突き詰めてきたのがモーターコントロールの製品分野だ。

白物家電設計におけるアプリケーション回路図。緑の部分がオン・セミコンダクターで対応可能な領域だ (資料提供:オン・セミコンダクター)

冷蔵庫からエアコン、洗濯乾燥機から食器洗い機まで - 盤石のモーターコントロール製品群

近年の世界的な省エネルギーを推進する動きや消費者の要求が大きくなる中で、エンジニアたちが設計上の課題に頭を悩ませている姿は想像に難くないだろう。

白物家電の設計にまつわる数々の課題。モータードライバを選ぶ際の焦点になるポイントだ (資料提供:オン・セミコンダクター)

特にモーターが絡むセクションは家電のパフォーマンスや省エネルギー、静音性、省部品/省スペースに直結する部分。いずれの白物家電についても、エンドアプリケーションに応じて、さまざまな種類のモーターが複数個使用されている。そのため、モータードライバ選びにも多様な要求が出てくるのだが、それらの要求に対して、オン・セミコンダクターは家電を問わず網羅的な選択肢を用意している。

冷蔵庫にはコンプレッサと冷却フローポンプが実装され、ハイエンドタイプにはファンとダンパを使って空気の流れを調整するモーターが使用される。製氷機にも使われる場合もある (資料提供:オン・セミコンダクター)

エアコンの場合、室内機にはファン用と気流制御のためのルーバー用の2つを使用。室外機はコンプレッサとファン、バルブで構成される (資料提供:オン・セミコンダクター)

洗濯機にはドラム、給水ポンプ、バルブを駆動させるためのモーターが、乾燥機にはドラムとエアブロワのためのモーターが必要だ (資料提供:オン・セミコンダクター)

食器洗浄機では、ポンプ、ファン、アームとバルブ用にモーターが必要。冷蔵庫から食器洗浄機に至るまで、白物家電アプリケーションには電圧・電流をはじめとしたさまざまな要求がある (資料提供:オン・セミコンダクター)

ここで冷蔵庫を例に取ってモーターコントロール製品をクローズアップしてみたい。

まず冷蔵庫の製氷機には、効率の良さと小型であることが求められる。1個で2つのHブリッジを駆動できる「LB1948MC」は、高対圧な設計に加え1μAという低い待機電流により、庫内の温度に影響を与えない。また「LV8548MC」は、12Vシステム製品向けの2ch、低飽和電圧、正逆モータードライバ。2個のDCモーター、並列接続で1個のDCモーター、フルステップまたはハーフステップでステッピングモーターを駆動できる。

冷蔵庫の換気用モーターには、消費電力と振動を低減した三相PWMセンサレスドライバ「LV8804FV」「LV8805SV」「LB11685AV」を用意している。センサを必要としないためサイズを抑え、ソフト起動機能により安定的な起動を実現。しかも静粛性が高く、異常時のロック保護機能も搭載する。

冷媒を圧縮するコンプレッサには、600Vで駆動するモーターが採用される場合もあるため、高耐圧が求められる。オン・セミコンダクターでは、3相モーター制御用にインテリジェント・パワー・モジュール(IPM)の「STK551U362A-E」「STK531U3x2x-E」を提供。高耐圧、高効率、高信頼性、熱放散に優れ、シャント数や対応電力により、複数のバリエーションを用意している。

オン・セミコンダクターは冷蔵庫に使用可能な数多くのデバイスを開発している (資料提供:オン・セミコンダクター)

革新的な技術が盛り込まれたインテリジェント・パワー・モジュール(IPM)がもたらすメリット

ここでオン・セミコンダクターの革新的な技術が盛り込まれたIPMを掘り下げてみたい。

オン・セミコンダクターでは高電流・高電圧向けに、IGBTチップの性能をより引き出すため専用の駆動回路を搭載し、短絡、過電流、制御電源電圧低下、過熱等の自己保護機能などを専用IC化したパワーデバイス高機能モジュールとしてIPMを開発している。

一般的なインバータ用のIPM回路を例に見てみると、マイコンによってパワー素子を高速でスイッチングすることで細かい制御を可能にしているが、オン・セミコンダクターは、このパワー素子ブロックをICによってモジュール化しており、絶縁金属基板技術(IMST)を採用していることが特徴だ。

一般的なインバータ回路図。これはエアコンの室外機用コンプレッサの例 (資料提供:オン・セミコンダクター)

これだけの要素を1つのモジュールに集積できる (資料提供:オン・セミコンダクター)

IMSTは、オン・セミコンダクターが1969年に世界で始めて開発したもので、金属基板上に複雑な電子回路を形成することができる。これにより、半導体部品や受動部品などの異なる構造の部品、コンポーネントを1個のモジュールに集積化することが可能になった。アルミ基板を絶縁層で覆い、その上にある銅箔をエッチングすることで単層配線パターンを形成できる。アルミは熱伝導率、電気伝導度が高いため大きな電力を扱うことができ、電磁シールド効果が得られるというメリットもある。

さらに、実装ポイントが点になっている一般的なフレーム構造と異なり、IMSTは基板上に取り込む形になるので、どんな部品でも実装でき、しかも面へのパターンを行うために実装面積を保ちながら基板の小型化を実現できる。温度検出誤差等が少なく、精度の高い回路動作も実現できるので、結果として部品数とトータルコストの削減が可能になるのだ。

ここまで紹介してきたように、白物家電に対するオン・セミコンダクターのソリューションは、家電の種類を問わない網羅性と設計の課題に対して十分な回答を出す高機能性を合わせ持っている。幅広くカバーされた製品ポートフォリオと革新的な技術が盛り込まれたオン・セミコンダクターのモーターコントロール製品群は、今後もエンジニアたちの悩みの種を解決してくれそうだ。

(マイナビニュース広告企画 : 提供 オン・セミコンダクター)

[PR]提供:オン・セミコンダクター