私はかれこれ20年近く、家計のやりくりの取材を通して多くの人とお会いしてきました。そしてあるとき気がつきました。お金を貯めている人が、共通してやっている習慣があることを。お金が貯まる人は間違いなく節約家です。節約家というのはケチとは違います。ムダなことにはお金は使いませんが、ここぞということにはしっかり使います。本当に楽しいことや価値のあることにお金を使うために、日々のムダをなくす……そんな賢い節約家さんたちの習慣をご紹介します。

手持ちのカードを見直して「断捨離」を実行する

まずは、次のチェックリストで自分に当てはまるものをチェックしてみてください。

□お財布がカードでパンパンだ

□1年以上使っていないカードを持っている

□貯めたポイントを使ったことが1度もない

□持っているカードのポイント還元率を知らない

□ポイント還元率が1%に満たないカードを持っている

□年会費1000円は安いと思う

□ショップ店員にすすめられると、なんとなくポイントカードを作る

□ポイント5倍デーは買い物をしないと損だと思う

□これまでにカードを解約したり、破棄したことがない

□ポイントの有効期限が切れたことがある

このうち3つチェックがついたら、あなたは「お金が貯まらない習慣」が身についているかもしれません。

これまで数多くの人を取材してきましたが、お財布がパンパンな人でお金を貯めている人には、まず出会ったことがないと言っても過言ではありません。貯め上手な人も、クレジット&ポイントカードを利用していますが、「なんとなく持っている」カードは1枚もありません。どのカードもすべてアクティヴ状態=使用中で、管理しています。

余談ですが、同じことが通帳にも言えます。貯め上手さんは、使っていない通帳を持っていません。引き出しの中から昔の通帳が出てきて、「前の会社の給与振込用に作ったけど、今は使っていないんです」とか「地元の銀行で作った通帳だけど、引っ越したらこっちに支店がなくて使わなくなったんです」ということがないのです。つまり、通帳を定期的にチェックして、管理しているというわけです。これが「貯まる習慣」。カードの管理でも同じことが言えます。

クレジットカードはメイン1枚とサブ1枚の計2枚に絞る!

「年会費がかからないなら、クレジット&ポイントカードを持っていても損はない」と思うことが、お財布をパンパンにする原因。ポイントを効率よく貯めるためには、使用するカードを限定して、集中的に貯めるのがオススメです。メインとサブの2枚に絞りましょう。

メインカードの決め方は、まずポイント還元率が1%以上のものを選ぶこと。還元率にこれまで無頓着だった人は、ぜひ手持ちのカードの還元率を調べてみてください。

また還元率は1%に満たなくても、自分のライフスタイルに合ったカードを選ぶと、ポイントが貯まりやすくなります。

たとえば、ネットショッピングでよく買い物をするなら「楽天カード」「Yahoo! JAPANカードSuica」、おしゃれ好きなら「ルミネカード」や百貨店のカード、旅行が好きで飛行機によく乗るなら「ANAカード」「JALカード」、月2回はガソリンを給油するならガソリンスタンドのカード、よく行くコンビニやスーパーがあるならその店のカードといった具合です。

サブカードは、年会費無料、またはある一定の金額を利用すると翌年度、無料になるものを選びます。というのは、メインほど利用機会が多くないので、ポイントで年会費の分をカバーできない場合もあるからです。年会費がかかる場合は、年間いくら買い物をして、何ポイント貯めればモトが取れるのかを計算することが大事です。

ポイント還元率と年会費のモトを取るために必要な利用金額

還元率1%とは、100円の買い物で1ポイントつき、1ポイント=1円相当として使えること。次に、年会費のモトが取れるかどうかは「年会費÷還元率」で計算できます。たとえば、年会費1000円の場合、モトを取るためには1年間で1000円分のポイントを貯める必要があります。還元率1%とすると、1000円÷0.01=10万円。つまり、年間10万円以上、カードを利用するなら、モトが取れるというわけです。ちなみに還元率0.5%なら、年間20万円以上、利用しないとモトは取れません。

そうかといって、年会費のモトを取るために、無理にカードで買い物するのは本末転倒。公共料金やスマホ代など毎月決まって払うものをカード払いにすると、無理な買い物をしなくても、効率よくポイントを貯めることができます。

ただし、年会費がかかるカードの中には、買い物が割引になったり、年間の利用額に応じて商品券がもらえたり、旅行保険などがついている場合があるので、「ポイント+附属のサービス」のトータルでお得かどうかを見極めましょう。

また「ポイント○倍デー」と聞くと、買い物をしないと損なような気がしますが、つられて買うのはNG。必要なものをこのタイミングで買ってこそ、本当のお得というものです。定期的にポイント倍増デーがある場合は、日ごろから欲しいものをリストアップしておき、この日を狙ってまとめ買いするようにしましょう。

ポイントは貯めるのが目的ではなく、使ってこそお得

ポイントは貯めているだけではお得にはなりません。使ってこそ意味があります。ポイント残をチェックして、積極的に使うようにしましょう。特に有効期限があるものはマメにチェックを。

ショップのポイントカードで、ポイントが失効してしまったものや、同じように1年以上、その店で買い物をしなかったカードは、この先もそのカードで得する機会がないものと考えて潔く処分。使うカードだけを手元に残すようにしましょう。

また、手持ちのショップカードすべてをお財布に入れて持ち歩く必要はありません。その日の行動に合わせて、必要になりそうなカードだけを持ち歩けばOK。「でも、買い物したときにカードがないとポイントを損しちゃう」と思うなら、お財布とは別にフォルダーやポーチなどに入れて携帯。名刺用フォルダーがサイズ的にはピッタリでオススメです。

手持ちのカードを見直すことは、お金への関心を高めることにつながります。お財布の中を整理する、通帳の残高を確認する、今月のカード払いの金額をチェックするなどちょっとした習慣が、実はお金を貯めるためにはとても重要なことなのです。

(※画像は本文とは関係ありません)

<著者プロフィール>

村越 克子

フリーランスライター。学習院大学文学部心理学科卒業。編集会社を経て、フリーに。主婦を読者対象とした生活情報誌を中心に執筆。家計のやりくりに奮闘する全国の主婦を取材し、節約に関する記事を数多く手がける。執筆協力に『綱渡り生活から抜けられない人のための絶対! 貯める方法』永岡書店など。