座るよりも立った方がカロリーは2倍消費する

タニタ開発部開発企画課の西澤です。前回までにカロリーの仕組みについて理解していただいたところで、いよいよ実践編に入ります。カロリーを消費するにはジョギングなどの運動も効果的ですが、日々の行動で少しずつカロリーを消費することも重要です。今回は通勤で消費できるカロリーについてお話しましょう。

小さな積み重ねが大きな結果を生む

電車通勤者の多い都市部に比べ、自家用車で通勤する人の多い郊外の方は肥満になりやすいというデータがあります。

実際の消費カロリーを30分間単位で比較してみましょう。40代男性(体重70kg)が車を運転した場合、消費エネルギーは48.8kcalですが、乗り物の中で立つ時には65.0kcal、バイクなら81.3kcalです。

さらに、電車で立っている時は、座っているときと比べて倍のカロリーを消費しています。ギュウギュウ詰めで苦しい時も、「この瞬間に、カロリーを消費しているんだ!」と思えば、ツラい通勤も前向きにとらえられるかもしれませんね。

大差はないように感じられるかもしれませんが、効率的にカロリーを消費するには、この小さな積み重ねがとても重要です。可能な範囲で、通勤手段を見直してみてはいかがでしょうか。

通勤に関わる行動の消費カロリー一覧

ゆっくり歩きを速歩に切り替えれば、1時間で中ジョッキ1杯弱の差に

また、歩き方によっても消費カロリーは全然違います。40代男性(体重70kg)の場合、ゆっくり歩きは30分間で71.5kcal、急ぎ足(速歩)では146.3kcal消費します。1時間で換算すると、その差は約150kcal。これはビール中ジョッキ1杯弱と同じです。

速歩を3日続ければ、ゆっくり歩きと比べて約450kcal(ラーメン一杯分)も多くカロリーを消費することができます。きびきびと歩くように心がけたいですね。余裕があれば、ひと駅前で降りて、ウオーキングしてもいいでしょう。ただし、疲れがたまっている時など、決して無理はしないでください。

チョコチップクッキーを用いて、通勤時の行動の消費エネルギーを比較

次回は、仕事におけるカロリー消費についてお話しいたします。

監修者プロフィール : 西澤 美幸(にしざわ みゆき)

タニタ開発部開発企画課課長。栄養士。グラフや演算式を作ることが大好きという数式オタク的な気質を生かし、体脂肪計・体組成計や活動量計など様々な商品の中身となる多数の演算式を開発。また、『続・体脂肪計タニタの社員食堂』(大和書房)の監修を担当。

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