2020年度から公立小学校でも必須科目となる"プログラミング教育"。新要綱の採用に先駆け、教育関係者のみならず保護者の間でもプログラミング教育への関心が高まっている。今年5月に開催された教育関連製品やサービスの見本市「教育ITソリューションEXPO(EDIX)」でも、子ども向けのプログラミング教材の出展が目立った。

そんな中でも特に筆者の目を惹きつけたのは、ワイズインテグレーションが発売した「ソビーゴ こどもロボットプログラミング」。"名刺サイズの子ども用プログラミング専用パソコン"として知られる「IchigoJam」を開発したナチュラルスタイルと同社が共同で企画したロボット・プログラミング教材だ。

ワイズインテグレーション「ソビーゴ こども ロボット プログラミング」。価格は1万6,500円(税別)。ソビーゴ オフィシャルECサイトで販売中

発売元のワイズインテグレーションによると、「小学校高学年ぐらいからなら1人でも十分可能」とのことなので、今回はゲーム好きでギークな小学5年生の我が子に、実際に挑戦させてみることにした。

ソビーゴの内容構成

「ソビーゴ こどもロボットプログラミング」は、IchigoJam1台の他に、ロボットを動かすためのモーターボード「MapleSyrup」1台、段ボール製の組み立て式ロボットのパーツ、プログラミング言語を入力するためのキーボード、モニター出力用の映像ケーブルなど一式がパッケージになっている。

パッケージの内容物。ロボットの組み立てキット、こども用プログラミングパソコン「IchigoJam」、こどもモーターボード「MapleSyrup」の他、キーボードや映像ケーブルも付属する。 単3乾電池4本は用意する必要がある

まずはロボットを製作することから始め、それにモーターや線をつなげることで基本的な動く仕組みを理解した後、最後にプログラミングによって自由に動かすという3ステップで、ロボットを動かすという原理を体験的に学んでいくことができるのだ。

こども用プログラミングパソコン「IchigoJam」。ロボットを動かす基幹となるパーツだ

しかも、ロボットは段ボール製。プラモデルのように複雑で細かなパーツはなく、工作感覚で組み立てていけるので、誰にでも親しみやすい。造りもいい意味でザックリとしているので、工作・プログラミング初心者の子どもでも、ロボットが動く仕組みを大まかに理解しやすいというのが特長だ。

最近の小学生は日ごろ携帯電話やスマホ、ゲーム機などで電子機器の"操作"には比較的慣れている。学校でもタブレットやパソコンを使った授業があり、3~4年生ぐらいのローマ字を習ったあたりで、たいていの子がキーボードのタイピングも習得している。

というわけで、我が子に関してもブロックやモジュールを使ってプログラミング的思考を学ぶというよりも、実際にキーボードで入力して学ぶ方が適した段階に来ていると判断したのも、ソビーゴを選んだ理由だ。

というわけで、子どもにソビーゴ一式を渡して、付属のテキストに沿って1人でやらせてみることにした。テキストは大きな写真と平易な日本語、漢字にはすべてふりがなが振ってあるため、子どもだけでもまったく問題なく理解できていた。