2017年2月24日(以下すべて米国日時)、MicrosoftはWindows 10 Insider Preview ビルド15042を、ファーストリングを選択したPC向けに、Windows 10 Mobile Insider Preview ビルド15043をモバイル向けにリリースした。大きな変更は少なく、バグフィックスが中心となっている。

Bluetoothデバイスが再び利用可能へ

前回のWindows 10 Insider Preview ビルド15031は2017年2月8日リリースのため、約2週間ぶりの新ビルドだ。MicrosoftはWindows 10のバグを集中的にあぶり出す「Bug Bash」に注力するため、リリースタイミングを遅らせたと説明している。そのBug Bashについてはこちらのブログで結果を報告しており、「インサイダーは約10万8,900件のクエストを完了し、11万5,100件のフィードバックを受け付けた」という。なお、Windows 10 Insider Preview ビルド15042は前ビルドと同様、当初x86版に致命的なバグが潜んでいるためリリースを見送っていたが、Microsoftはバグを修正し、x86版のビルド15042のリリースも行っている。

また、本ビルドで特徴的なのが、デスクトップ画面の右下にあったバージョン情報が消えた点。過去のベータ版Windowsや、以前のWindows 10 Insider Previewを使っていた方ならご承知のとおり、バージョン情報の非表示は本格的にCB(Current Branch)へ向けたバグフィックスのターンに入ったことを示している。Windows 10 Creators Updateに至る同Insider Previewを振り返ると、マルチディスプレイ環境でエクスプローラーが不安定になり、Bluetooth接続ができなくなるなど(いずれも修正済み)、かなりの苦難を強いられた。だが、小休止できる港も視野に入り、荒波の航海も間もなく終えることとなる。

さて、ビルド15042ではOOBE(Out-Of-Box Experience)のCortanaに関する設定ページで、アニメーション効果を追加し、Microsoft EdgeはAdobe Flashコンテンツを有効にする確認メッセージが表示されるようになった。既にクリック・ツー・ラン機能はビルド15002で追加されているが、本ビルドではブロック時に「ページに何か欠けていますか?」というメッセージとアイコンをURLバーに表示し、Adobe Flashコンテンツの再生許可をワンクリックで実行できる。今後Adobe FlashコンテンツはHTML5の台頭で減っていくと予想されるが、ユーザーが容易にコントロールできるのはありがたい。

Adobe Flashコンテンツを必要とするWebページを開くと現れるメッセージ

アイコンをクリックすると、Adobe Flashコンテンツの実行許可を実行できる

なお、MicrosoftはEPUBファイルを開くと、タブのアイコンが書影に変わる変更が加わったと説明しているが、筆者が確認した限りでは正しく動作しなかった。また、EPUBリーダーとしては、朗読中にページを切り替えると読み上げ先も変更され、閲覧環境の設定も保持する機能が加わっている。

EPUBファイルを開くと、タブのアイコンが書影に変わる仕組みも加わった(公式ブログより抜粋・加工)