日清食品はこのほど、世界各国で販売されている「カップヌードル」20種類の中から、1番食べたいと思う「カップヌードル」に投票し、その票が最も多かったものを商品化するという「世界のカップヌードル総選挙」を開始した。しかし、食べたこともない味を想像して投票するのは困難なはず。そこで今回、マイナビニュース編集部では20種類の中の一部を実際に試食してみたので、その味をお伝えしよう。
総選挙にエントリーしたのは、中国、香港、タイ、シンガポール、フィリピン、インドネシア、インド、ドイツ、アメリカ、メキシコ、ブラジルの10カ国・地域から20種類。今回は、その中から中国の「五香牛肉風味(ウーシャンギュウニクフウミ)」、インドの「Mazedaar MASALA(マゼダ マサラ)」、ドイツの「Wasabi-Geschmack (ワサビ ゲシュマック)」、ブラジルの「Galinha Caipira(ガリーニャ カイピーラ)」の4種類を食べてみた。
エントリーNo.1 中国の屋台感あふれるスープ
まずは中国代表の「五香牛肉風味(ウーシャンギュウニクフウミ)」。「五香牛肉」とは、シナモンや八角など用いた中国の代表的な複合香辛料「五香粉」に漬け込んだ牛肉料理のことで、パッケージには"SPICY ROAST BEEF FLAVOR"と表記されている。
ふたを開けると、台湾の屋台街でかいだことのある、独特な香りが漂ってきた。表現が非常に難しいが、スパイス感のある花のような匂いだ。湯を注ぐと、さらに香りが強くなった。
ビーフベースのスープはあっさりとしており、味わいよりも香りの強さに圧倒される。好き嫌いが分かれそうな味で、編集部の中でも筆者を含め3人中2人は苦手意識を持ってしまったが、1人は「アジア感がある味わいだから割と好き」とのことだった。
エントリーNo.2 インドからやってきた王道のスパイスカレー
続いてはインド代表の「Mazedaar MASALA(マゼダ マサラ)」。カップにはイギリスのサッカーチーム「マンチェスター・ユナイテッドFC」の選手たちが描かれていて「どこの国だ!」とつっこみたくなる。
湯を入れて待つこと3分。ふたを開けると、しっかりとカレーの香りがしてきた。インドカレーの定番スパイス「マサラ」がメインになっており、日本人の口にも合う味わいだ。辛さは控えめなので、スープも飲みやすい。
エントリーNo.3 ドイツ出身ジャポニズムラーメン
ヨーロッパからは、ドイツ代表「Wasabi-Geschmack (ワサビ ゲシュマック)」。まさかの"和"風味だ。今日ではワサビは海外でも好んで食べられており、ワサビ味のスナック菓子を海外で見かけることも多い。カップの中には真緑の粉がかかった麺があり、ワサビ特有の鼻を抜ける刺激を感じた。
気になる味はというと、鼻にツーンとくる辛味は健在。ただし、具材にシイタケが用いているように、ベースは和風ダシで仕上げられているが、日本人の感覚としては薄味に感じた。ワサビをよく知る日本人としては、ワサビ味のラーメンにやや抵抗を感じるかもしれない。
エントリーNo.4 チキンブイヨンのような優しいスープ
最後はブラジル代表「Galinha Caipira(ガリーニャ カイピーラ)」。ブラジルの家庭料理である「雌の地鶏の煮込み」を再現した一品だ。中の具材は、雌の地鶏をフライにしたようなものがメインになっている。
出来上がったスープを飲んで、その優しい味わいに驚く。鶏のだしがきいたスープで、これまでの中では最も飲みやすかった。スープとしては、鶏以外にもニンニク、セロリ、トマトなどが入っているが、全体的には鶏の風味を強く感じた。
今回、4つの「カップヌードル」を食べてみたが、この中で最もおいしいという声が多かったのは、インド代表の「Mazedaar MASALA(マゼダ マサラ)」だった。本場のスパイスを使用しているので、日本で食べるインドカレーとは香りが異なる。ぜひ商品化してほしい一品である。
投票期限は5月31日までで、公式サイトにて行われている。他の16商品も紹介されているので、ぜひ一度チェックしてみてほしい。1位の発表は9月12日、商品化は11月を予定しているとのこと。