新しい年度が始まる4月から心機一転家計簿をつけてみようと考えている人も多いことでしょう。とはいえ、3日坊主で終わってしまう人、始めたはいいけど、何のためにやっているのかさっぱりわからないという人もこれまた多数。

せっかく始めるなら、最低限の労力で家計にとって有益なパフォーマンスにしたいもの。最近ではスマホで簡単に家計管理ができるアプリも増えているので、それらを活用して手間なく家計をしっかり把握してみましょう。

家計簿をつけるなら、スマホアプリで

新年度の4月スタートで家計簿をつけてみよう!

そもそもどうして家計簿をつけた方がいいのか、その役割をよくわからないままお小遣い帳のように支出を記録している人もよく見かけます。つけることばかりに労力を使いすぎると、それが目的になってしまいがちですが、家計簿をつける目的は家計の収支を把握し、予算を立てて計画的に支出をしつつ、将来のための蓄えをいかに増やしていくか考えることです。

ですから、基本的にはあまり手間をかけずに支出を把握することが大事で、細々とでも大ざっぱでもいいので、継続することがもっと大事です。

毎晩、電卓片手に家計簿とにらめっこというのも今は昔の話。スマホ時代の今は紙も電卓も不要。便利なアプリを利用して、ささっと家計管理ができてしまうので、これから家計管理を始めようと思っているなら、自分にとって使いやすいアプリを探すことから始めてみましょう。

つけ方は人それぞれだが、どこでもできるスマホアプリが便利!

スマホアプリのメリットは、いつでもどこでもすぐに入力できるという点です。お金を支払ったその場ですぐに入力してしまえば、わざわざ家計管理の時間を作らなくていいので継続しやすいでしょう。また、細かい費目の分類もあらかじめ項目ができているので、それを選ぶだけ。

さらに、多くの家計簿アプリではレシートを写メするだけで、入力できる機能も備えているので、数字の入力さえもしないで済ませることも可能です。 集計や残高計算などもアプリが自動的にやってくれるので、支出の入力さえしておけば、あとは残高チェックも費目別の支出額もすぐに確認することができます。

銀行などと連携させて資産管理も可能なアプリも

家計簿アプリの中でも総合的な家計管理アプリは、日々の家計管理だけでなく、銀行の残高管理やクレジットカードの利用状況の管理などもできてしまう点が便利で人気を得ています。

代表的な家計簿スマホアプリとして「Zaim」「Moneytree」「マネーフォワード」が挙げられます。レシート写真入力や費目自動分類など便利な入力アシスト機能が付いていますが、これらのアプリの便利なところは、銀行やクレジットカードなど金融機関との連携で自動的に家計全体の収支管理ができる点です。

自分が保有している銀行口座やクレジットカード、電子マネーなどのログイン情報を登録しておくと、自動的に口座の情報やカード利用状況などをアプリに集約してくれるので、複数の金融機関などを利用している人にとっては、お金の流れを一度に把握できて便利です。

マネーフォワードは、更に証券口座や年金の情報も一元管理が可能。全資産をこのアプリだけで管理することもできるほど充実したアプリです。

情報を集約する上でのリスクも考慮すること

ただし、銀行やクレジットカードの情報をアプリに集約するためには、それらの金融機関で使っているIDやパスワードなどの情報をアプリに登録する必要があります。各アプリともセキュリティに関しては万全の体制をとっているとのことですが、そのあたりは自分自身できちんとリスクを考慮して利用することも必要です。

そうした機能を使わなくても、例えばZaimでは同じような家族形態の人と支出を比較できたりといった機能もあり、使いすぎを見直すきっかけを見つけることも可能です。

機能は似ていても、使い勝手は各アプリによって違います。自分にとって利用しやすい、わかりやすいユーザー・インターフェイスのアプリを探すことも家計管理を続けるコツです。いずれも無料で利用できるので、いくつか使ってみた上でお気に入りを見つけるといいでしょう。

また、各アプリとも有料で機能がアップできるので、使い慣れたら状況に応じて有料の機能も活用すると更に便利に家計管理ができるはずです。


堀内玲子
ファイナンシャルプランナー。証券会社勤務後、編集製作会社で女性誌、マネー関連書などの編集を経て93年に独立。96年ファイナンシャルプランナー資格を取得。FPとして金融・マネー記事などの執筆活動を中心に、セミナー講師、家計相談などを行う。著書に「あなたの虎の子資産倍増計画」(PHP研究所・共著)「年代別 ライフスタイル別 生命保険のマル得見直し教室」(大和出版)など。