例えばホテルに用意されているタオル、あれは持って帰れるの? と疑問に思っている人もいるだろう。そこで今回、ホテルを利用する際に知っておきたいマナーやテクニックをまとめてみた。
初級者編
・客室の浴衣やスリッパでパブリックスペースへは行かない
・個包装タイプのティーバッグやアメニティーなどは持ち帰り可能だが、タオルは持って帰ってはいけない(旅館の手ぬぐいとは違う)
中級者編
・「Don't Disturb」カードの出しっぱなしに注意。特に連泊の場合、何か事故でもあったのかと思われる。もちろん、掃除をしてもらえない
・子連れファミリーの場合、子供が客室で走り回ったりベッドでジャンプしたりすると、隣室下層に響く音が想像以上。事前にホテルへ相談して低層階にしてもらうなど相談をしよう
・高級ホテルで客室にミニバーがある場合でも、駐車場など館内の目立たない場所に自販機も併設されていることがある
上級者編
・同じホテルでも旧館・新館などでサービスやグレードに落差がある場合も。「アネックス館」にも注意
・高層階やエレベーター近くは○×など、客室を無料で指定できることもある
・ファミリーの場合は、隣り合った2つの部屋をつなげられる「コネクティングルーム」の活用も検討してみよう
・同じホテルでも客室の位置で景色が全く異なることがある。オーシャン・マウンテン・ガーデン・ハーバー など、事前にビューチェックをしておこう
達人編
・特に高級ホテルに宿泊する場合は、遠慮なくスタッフへ希望を伝えてみよう。ホテルマンは「お客さまの希望をかなえたい」という、サービス精神あふれる人ばかり
・スタッフから素晴らしいサービスを受けたら名札で名字を確認し、サンクスレターを出そう。次回からはコールバイネームもいいかも。もしかしたらスタッフからもコールバイネーム!?
以上は高級ホテル利用を前提としているが、ビジネスホテルであれば、無料朝食や大浴場の有無をはじめ、コンビニエンスストアの併設や館内電子レンジの設置など、知っているといないとでは快適利用に差が出る場合も。客室であれば、使い回しスリッパか専用スリッパか、キーと電源・コンセント連動によるPCシャットダウン問題など、チェックポイントは多い。
ホテル慣れしている達人であれば、おのおののチェックポイントもあることだろう。ホテルも多様化している。それぞれのシーンに合わせて、粋に楽しく快適利用したいものだ。
筆者プロフィール: 瀧澤 信秋(たきざわ のぶあき)
ホテル評論家、旅行作家。オールアバウト公式ホテルガイド、ホテル情報専門メディアホテラーズ編集長、日本旅行作家協会正会員。ホテル評論家として宿泊者・利用者の立場から徹底した現場取材によりホテルや旅館を評論し、ホテルや旅に関するエッセイなども多数発表。テレビやラジオへの出演や雑誌などへの寄稿・連載など多数手がけている。2014年は365日365泊、全て異なるホテルを利用するという企画も実践。著書に『365日365ホテル 上』(マガジンハウス)、『ホテルに騙されるな! プロが教える絶対失敗しない選び方』(光文社新書)などがある。
「ホテル評論家 瀧澤信秋 オフィシャルサイト」