「いつかはビジネスクラスやファーストクラスを使ってみたい! 」そんな憧れを抱いている人も少なくないはず。実はある路線を狙えば、JALは普通席運賃+1,000円でビジネスクラスやファーストクラスを、ANAは普通席運賃でビジネスクラスを利用することもできるのだ。

JALファーストクラス「JAL SUITE」も普通席運賃+1,000円で利用できる

ゆったりとしたシートで空の旅

その路線とは、国際線仕様機で運航されている国内線である。そのため、国際線のように空港ラウンジや特別な機内食などのサービスが受けられるわけではないが、それぞれのクラスで使用されているシートが国内線でも運用されている。

JALは一部の成田=伊丹/中部線で、ANAは一部の羽田=関西/小松/大島/鳥取/萩・石見/徳島線と一部の成田=伊丹/新千歳線と一部の関西=新千歳/福岡線で、それぞれ国際線仕様機を用いている。その便によって運用されている機材は異なるため、クラス設定やシートタイプも違ってくるが、JAL・ANAそれぞれの条件のもとでビジネスクラスやファーストクラスのシート席を提供している。

JALはファーストクラスも利用可能

まずはJALの場合から。全てというわけではないが、以下の路線・便では基本的に国際線仕様機が運用されている。

国際線仕様機で運航されている国内線
・成田=伊丹線(JL3002,JL3007)
 ボーイング777-300ER(ファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミー、エコノミークラス)
・成田=中部線(JL3082,JL3087)
 ボーイング767-300ER(ビジネスクラス、エコノミークラス)

JALのボーイング767-300ER/777-300ERには、フルフラットになるビジネスクラス「JAL SKY SUITE」も

これらの便で、当日空港にて空席があれば+1,000円で搭乗できる「クラスJ」にアップグレードすると、ビジネスクラスやファーストクラスで提供されている席を利用できる。なお、ファーストクラスの利用は搭乗回数が多いマイレージの多いエリート会員以上、などというような規定は特に設けていない。

また、ボーイング777-300ERにはプレミアムエコノミーも設定されている。このシートは空席があれば普通席運賃でも利用できる場合があるので、利用してみたい人は早い時刻にチェックインをしよう。

ANAは羽田路線もあり

一方のANAは、エコノミークラスとビジネスクラスの2クラス設定でシートは最新タイプではないものの、羽田路線も含め対象路線が多い。以下の路線・便では基本的に国際線仕様機が運用されている。

ANAのボーイング767-300ERのビジネスクラスのシート

国際線仕様機で運航されている国内線
・羽田=関西線(NH93,NH98)
 ボーイング767-300ER
・羽田=小松線(NH1091,NH1092)
 ボーイング737-700
・羽田=大島線(NH1843,NH1844)
 ボーイング737-700
・羽田=鳥取線(NH293,NH294)
 ボーイング737-700
・羽田=萩・石見線(NH1103,NH1104)
 ボーイング737-700
・羽田=徳島線(NH283,NH284,NH285,NH286)
 ボーイング737-700
・成田=伊丹線(NH2176, NH2179)
 ボーイング767-300ER
・成田=新千歳線(NH2155,NH2156)
 ボーイング737-700
・関西=新千歳線(NH1712,NH1713)
 ボーイング737-700
・関西=福岡線(NH1709,NH1710)
 ボーイング737-700

ボーイング767-300ERで運航している便は、早い時刻にチェックインすれば普通席運賃でビジネスクラスのシートも利用できる。つまり、早い者勝ちである。一方、ボーイング737-700で運航している便はビジネスクラス席を「国内線プレミアムクラス」として販売しており、普通席運賃に大体+9,000円(路線・サービス内容によって異なる)で利用できる。

ANAのボーイング737-700のビジネスクラスのシート

JA・ANAともに対象路線の全ての便で国際線仕様機を用いているわけではないが、該当路線を使用する機会があれば一度、上位クラス体験を検討してみるといいだろう。関西=新千歳線ともなればフライト時間は約2時間。シートピッチもしっかりとられたビジネスクラスシートは、快適な空の旅をぐっと高めてくれる。また、「いや~、ファーストクラスはやっぱり寝心地がいいね」なんて、友達にも自慢ができそうだ。

※記事中の路線・便は2015年10月1日~24日のスケジュール