米Appleの開発者向けカンファレンス「WWDC15」の基調講演では、iOSデバイスの次期OSとなる「iOS 9」、Apple Watch向けの「watchOS 2」ほか、多数のトピックスが出た。今回の発表会、日々、モバイルニュースを追っているライターの目にはどう映ったのか。ライターの海上忍氏に記してもらった。
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今年のWWDC基調講演は、エンドユーザ目線では"爆弾級"のサプライズはなかった。「OS X El Captain」に「iOS 9」、「watchOS 2」というOSのメジャーアップデートは、内容は別として発表そのものは確実視されていたし、"One more thing"のフレーズに続いて現れた「Apple Music」も、Beats買収から相応の期間が経過したことを踏まえれば、さほど驚くことではない。2011年以降、WWDCで目立ったハードウェアの発表は行われておらず、ソフトウェア/サービス寄りの内容になることも予想されていた。
とはいえ、開発者会議の場であるだけに、デベロッパー目線では興味深い内容が多かったように思う。アプリケーションの機能やUIの変更点、ユーザビリティ云々といった部分は他稿に譲るとして、本稿では新機能や開発関連情報から、今後のiPhoneの姿を読み解いてみたい。