会場展示その2 - ルネサスブース以外で見かけたルネサスのシステム

さて、ルネサスのブース以外でも何箇所か、ルネサスのシステムを使っての展示が行われていたので、ついでに紹介しておきたい。1つ目が「IT Access」。同社がSEGAと協力して提供する「テレビーナ」は、基本的にはタブレットで利用するもの(Photo36)だが、TVに対応機能を持たせた製品もある。こうしたケースで先のRZ/G1が利用できるとしている(Photo37)。要するにTVにRZ/G1ベースのボードを組み込んでもらえばTVを使ってそのままテレビーナが遊べるという仕組みだ。

Photo36:これはNexusを使って実演している例。画面の周囲の白枠がARマーカーになっており、これを利用してAR的にキャラクターを表示、操作できる機能もある

Photo37:こちらはヒートシンク無しなので、1GHz Dual Coretex-A7のRZ/G1Eの方であろう

もう1つがコア。元々同社は様々な評価プラットフォームとしてルネサスの製品を使った「Asura」というプラットフォームを提供しているが、今回はこれにMicrosemiのSA.45sという超小型原子時計モジュールを搭載した「Asura CSAC」を出展していた(Photo38)。こちらは目玉は原子時計モジュールの方なのだが、例えばIEEE1588を使ってTime Serverを構成しよう、なんて場合に簡単に構築できる(RZ/AL1にその機能がある)点が便利とのことだった。

Photo38:肝心のAsuraはマザー側でCSACモジュールの下に隠れているので確認できないが、RZ/A1Lを搭載している

ということで、かいつまんで会場展示の模様をご紹介した。色々な意味で気合が入った、というかこれまでとはちょっと違った雰囲気の出展状況になったルネサスを見るのはなかなか興味深いものがあった。ルネサスといえば自動車向け、という印象が強いのは事実だが、自動車以外に関してもこれだけ色々見せられるものがある、という事を随分アピールできていたように思う。ではその自動車以外に関して、事業部としてはどう考えているのか、というあたりを次回お届けしたい。