スマートフォンは、携帯電話とコンピュータ両方の顔を持ちます。ですから、スペック表を見れば専門用語のオンパレード……これではおいそれと比較できません。このコーナーでは、そんなスマートフォン関連の用語をやさしく解説します。今回は「MVNO」についてです。
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MVNOとは「Mobile Virtual Network Operator」、日本語では「仮想移動体サービス事業者」を指します。携帯電話回線などの無線通信基盤を他の通信事業者から借り受け、独自のサービスをくわえて提供する企業のことです。その多くが携帯電話会社との直接契約よりも割安なモバイル通信サービスであることから、MVNOという言葉は「格安SIM」という意味合いで利用されています。
無線通信で利用できる電波の帯域には限りがあるため、無線通信サービスの免許を受けることができるのは日本にかぎらず数社ですが、MVNOはその許認可を受けた事業者の設備を利用するため、当局から免許を受けていない企業でも参入できます。日本では、データ通信とは切っても切れない関係のインターネットサービスプロバイダやパソコンメーカーを中心に事業展開が進められています。
スマートフォンでMVNOを利用する場合、サービスを提供する事業者と契約のうえSIMカードを入手します。そのため、利用する携帯電話回線に制約がない(どの通信会社のSIMでも利用できる)「SIMフリー端末」がベストですが、MVNO事業者の多くはNTTドコモの回線を借り受けており、SIMロック端末であってもNTTドコモのものであれば利用できるケースが多いようです(3G契約のSIMカードがLTE端末で利用不可という例外はあります)。
MVNOが割安な理由としては、携帯電話会社と直接契約したときに比べ、期間あたりのデータ通信量の制約が厳しいことが挙げられます。サービスによっては、音声通話がサポートされない、データ通信速度に制限がある、SMSが利用できない、といった機能制限もあります。サービス内容は事業者やプランによってまちまちですから、料金とデータ速度/容量、そして機能を秤にかけ、自分に適したMVNOサービスを選ぶといいでしょう。
(記事提供: AndroWire編集部)