遂に搭載した「Action Center」

Windows 10テクニカルプレビュー初のアップデートは、ビルド9841から9860と19回のコンパイルプロセスを経たに過ぎないが、改善点は7,000箇所に及ぶそうだ。残念ながら数日間触っただけでは、その全てを把握することはできないものの、内部的な改良箇所を含んでいると思われる。

アップデート適用後のダイアログ。バージョン番号に変化はないがビルド番号は「9860」に更新している

目に見える新機能の1つが「Action Center」だ。もっとも完全な新機能ではなく、Windows Phoneで通知を管理するアクションセンターを、Windowsに持ち込んだというものである。一見すると簡素な印象を受けるが今回はあくまでも基本的な通知を有効にすることに焦点を当てており、ひとまず実装したというのが正しい評価だろう。

ブログに掲載された「Action Center」。メールやSkypeのメッセージ、Windowsストアアプリのインストール結果など、各種通知が確認できる

実際にSkypeの着信やWindowsストアアプリをインストールしてみると、Action Centerには、トースト通知で行われた内容をアプリケーション別に列挙する。たとえばWindowsストアの通知をクリックすると、Windowsストアアプリがアクティブになり、Skypeの通知をクリックすれば着信相手のウィンドウが開く仕組みだ。これらの通知は個別もしくは、全て削除できる。

通知が発生すると、従来のトースト通知に加えてアイコンが青色に変化する

そしてアイコンをクリックするとウィンドウが開き、過去の通知を確認できる。通知を選択すると現れる<×>ボタンで取り除くことも可能だ

アイコンを右クリックすると、通知を抑止する時間の指定を行うメニュー項目を確認できた。内容は設定チャームのそれと同じだ

この他にも仮想デスクトップを[Win]+[Ctrl]+[←(→)]キーで切り替える際のアニメーション効果も加わったが、Aul氏が説明するマルチディスプレイ環境でウィンドウをショートカットキー([Win]+[Shift]+[←]キー)はWindows 8.1でも使用できるため、別の機能を指しているのか確認できなかった。

静止画では分かりにくいが、ショートカットキーによる仮想デスクトップの切り替えにアニメーション効果が加わっている

Microsoftが今後多くのフィードバックを受け付けることで、Windows 10が理想的なOSに進む可能性は高い。いずれにせよ、このような形でWindows 10が進化していくのはエンドユーザーとして楽しみである。

阿久津良和(Cactus)

前回の記事はこちら
・短期集中連載「Windows 10」テクニカルプレビューを試す(第7回) - マイナーチェンジで使いやすくなった「エクスプローラー」
http://news.mynavi.jp/articles/2014/10/11/windows10/