ジャガー・ランドローバー・ジャパンはこのほど、新型「Fタイプ クーペ」を発売した。走行性能に注力した2シータースポーツカーで、昨年5月に発売された「Fタイプ コンバーチブル」のクーペ版となる。
ジャガー「Fタイプ クーペ」。英国大使館で開催された発売記念イベントに、土屋アンナさんと道端アンジェリカさんも登場した |
0-100km/h加速は4.2秒、最高速度は時速300km
ジャガーのスポーツカーの歴史は古く、1936年に登場した「SS100」に端を発し、1961~75年に発売された大ヒットモデル「Eタイプ」へとつながっている。しかしその後、「XK」などのグランツアラーや少量生産のスーパーカーは存在したものの、一般的なスポーツカーは昨年発表の「Fタイプ コンバーチブル」まで、約40年間販売されていなかった。
今回登場した「Fタイプ クーペ」は、オールアルミ製の軽量ボディで高いねじれ剛性を備え、駆動方式はFR。ラインナップは「Fタイプ クーペ」「Fタイプ S クーペ」「Fタイプ R クーペ」の3種類で、それぞれに異なるエンジンを搭載する。最上級モデルの「Fタイプ R クーペ」は最高出力550PS、最大トルク680Nmを発揮する5.0リッターV8スーパーチャージドエンジンを搭載。0-100km/h加速は4.2秒、最高速度は時速300kmに達する、近年まれに見るハイパワーモンスターマシンだ。
ミッションは全グレードとも、8速のクイックシフトトランスミッションを搭載。「XF」「XJ」など、近年はダイヤル型の「ドライブセレクター」によるミッション切替えが主流だったジャガーだが、「Fタイプ クーペ」ではジョグスティック型と金色に輝くパドルシフトの組み合わせとなった。往年の「J」型シフトゲートの名残は存在せず、少々寂しさも感じるところだ。
室内は3種類のスポーツ / バケットシートをはじめ、レザーに包まれた上質かつ精悍な雰囲気でまとめられている。電動開閉式のテールゲートの中には、最大で407リットル(VDA方式)の容量を持つラゲージが確保されており、クーペモデルとしては奥行きもある。メーカーサイドからも、「ゴルフバッグ2個が搭載可能」とアナウンスされているが、念のため、購入前には手持ちのバッグサイズを確認しておいたほうが無難だ。
車両本体価格は、「Fタイプ クーペ」が823万円、「Fタイプ S クーペ」が1,029万円、「Fタイプ R クーペ」が1,286万円(すべて税込)。なお、6月下旬から、「Fタイプ クーペ」の独自性を伝える「Good to be Bad」キャンペーンも実施。3人のイギリス人俳優が登場するCMが放送されるとのこと。