Sit&Stand(R)デスク

1日中パソコンにはりつき、常に肩こりや腰痛に悩まされている…という人は多いのではないだろうか。アメリカのオピニオン誌『The Atlantic』によると、オーストラリアの調査研究により「1日11時間以上座っている人は、4時間以下の人より3年以内に亡くなるリスクが40%以上高い」という結果が導き出されたそうだ。11時間といえば、9時から20時…どきっとした人、絶対にいるはず。

現代病ともいえそうな「座りっぱなし」問題の中、北欧ではスタンディング・スタイルのデスクがはやっているらしいと聞いて、実際のデスクを見せてもらいに行った。

座りっぱなしも立ちっぱなしもいや! という人に

伺ったのは、オフィスのトータルインテリアデザインや内装工事、設計施工などを手がけるスカンジナビアン モダンさん。スウェーデン生まれで、高さの調整が可能な電動昇降デスク「Sit&Stand(R)デスク」の販売も担当しているという。

実は上げ下げってちょっとめんどくさそう…と思っていたが、電動だったのでテンションが上がった

「スタンディングデスク」は聞いたことあるけど、「Sit&Stand」って? と疑問に思い早速実物を見ると、その謎が解けた。机の横にボタンがついていて、高さを上げたり下げたりできるのだ。オフィスの椅子は高さを調節できるが、机を昇降させる発想はなかった。しかも、電動なので上げ下げが楽ちんにできる。

だらけた感じで仕事したいとき

色も数種類ある。北欧らしいおしゃれさ

「私は1日に20回も上げ下げしてますよ!」と話してくれたのは、同社 ディレクターの岡部 登紀子さん。座りっぱなしだと体が固まってしまうし、立ちっぱなしだと疲れてしまう。上げ下げができれば両方の気持ちを満たせるし、見た目はちょっとだらけているようだが、椅子に沈んだ状態でパソコンに手が届くようにも調節できるのだ。

北欧ではもはや常識?

「もともと北欧ではかなりメジャーで、1人1台支給している会社がほとんどなんです。最近はアメリカも健康志向になってきて、急に普及してますよ」と岡部さん。スウェーデンの通信機メーカー・エリクソンは社員全員に導入、日本法人も800台近く導入しているという。

北欧で使われている様子。こんなスタイルで仕事がしたい…

岡部さん「ミーティングも座ってやると長くなってしまうでしょう? 立ってやれば早くして解散しようという気になります。あとは、なんといっても品質がいい! 11年販売を行っていますが、修理の依頼が来たのは1回だけです。デザインもいいでしょう。スウェーデンでは、オフィスを作るときに必ずデザイナーを入れるんです。そこに合うようなデスクになりますから」

立ったときは、前の人の顔がよりよく見えるかも

お互いに自由にデスクを上げ下げしたら、むかいの人の顔も見えたり見えなかったりするだろう。オフィスの中にも人の個性が出て面白いかもしれない。価格は273,000円~464,100円と、普通のデスクと比べると少々値段が張るかも…だが、仕事の効率アップから得るメリットや、逆に普段のマッサージ代、健康に使うお金を考えたら、欲しくなってしまった。このデスクを導入しているようなホワイト企業に出会えたら、幸せかもしれない。