日本を代表する紙の専門商社「竹尾」。この会社では、製紙会社やデザイナーとの協働でファインペーパー(特殊紙)の開発・販売を行なっており、企業ロゴには「紙を運んでいる少年」の絵を用いています。今回は、このロゴのモデルやロゴとなった経緯について、株式会社竹尾のブランド推進チームに伺いました。

由来はドイツの木版画

――竹尾の企業ロゴは「紙を運んでいる少年」ですが、このデザインには何かモデルがあるのですか?

コーポレートシンボルマークの基となっているのは、16世紀にドイツのフランクフルトで出版された『西洋職人づくし』の挿絵です。さまざまな職人を描いたヨースト・アマンによる木版画のひとつ「紙すき図」の中に「紙を運ぶ少年」の姿があり、そこから引用しています。

――なるほど。本の挿絵がシンボルマークのモデルなのですね。この木版画をシンボルマークに起こす際、デザインを担当されたのは誰なのでしょうか?

デザインは、株式会社日本デザインセンターに依頼しました。

――このシンボルマークが使われたのはいつからでしょうか?

最初、1960年代に制作した弊社の製品見本帳の表紙に登場しました。その後、1979年に商標登録をし、正式にコーポレートシンボルマークとなったのは2002年です。

――正式にシンボルマークとなったのは最近なのですね。このシンボルマークのデザインでこだわっている点、または込められた意味などがあれば教えてください。

弊社は1899年創業の紙の専門商社です。色・質感の豊かなファインペーパーを中心に、約9,000種類もの紙を在庫・販売しています。紙を運ぶ姿のコーポレートシンボルマークには、お客さまからご注文をいただきましたら、「迅速に、かつ丁寧にお届けする」という企業精神が込められています。

――そう考えると、これほどぴったりのものは他にありませんよね。他に、シンボルマークに関する豆知識や、エピソードがあれば教えてください。

このコーポレートシンボルマークは、通称「紙小僧」と呼ばれています。元の木版画は全身図で描かれており、1960年代の見本帳には全身図で使用されていますよ。

――シンボルマークは上半身だけですけど、この絵には下半身も描かれているのですね。ありがとうございました。

竹尾のシンボルマークのモデルとなったのは、ヨーロッパの職人たちを描いた木版画のひとつでした。「紙を運ぶ少年」というのは、紙を扱う会社にぴったりのものです。これからも"紙の専門家"として素晴らしい紙を世に送り出してもらいたいですね。

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(貫井康徳@dcp)