Windows 8.1プレビューが登場!

2013年6月27日、Windows 8.1プレビューが公開されました。そもそもMicrosoftは一部のユーザーや関係者を対象にしたベータ版を限定公開し、発見されたバグの修正や、ユーザーフィードバックを受けた問題改善を行ってきましたが、Windows Vista以降、多くのユーザーを対象にしたプレビュー版を公開しています。同OSの場合、カスタマープレビュー版やプレRC(RC:Release Candidate version:出荷候補版)などを提供しましたが、Windows 8.1に関しては、今回のプレビュー版公開後は、そのままRTM(Release To Manufacturing version:製造工程版)の開発が進むと見られています。

当初はWindows 8でも、以前のようにService Packが提供されると思われていましたが、予想を覆したのは「Windows Blue」というキーワードです。同キーワードがインターネット上で取り上げられるようになったのは2013年3月頃。当初は沈黙を守っていたMicrosoftですが、自社ブログの一つ「The Official Microsoft Blog」の記事で、「Windows Blueという開発コード名で、端末およびサービスを推し進めるための計画がある」と正式に認めました(図01)。

図01 Windows Blueの存在を公式に認めた「The Official Microsoft Blog」の記事

その後、同社のWindows担当コーポレートバイスプレジデントであるJulie Larson-Green(ジュリー・ラーソン-グリーン)氏がWired Business Conferenceで、Windows 8.1プレビュー版を開発者向けカンファレンスであるBuild 2013で公開することを発表。この際の記事は自社ブログの一つ「Blogging Windows」で報じられました。また、正式名称が「Windows 8.1」であることは、同社のWindows担当チーフマーケティングオフィサー兼チーフファイナンシャルオフィサーであるTami Reller(タミ・レラー)氏が明らかにしています。

現在開催中のBuild 2013では、Windows 8.1に関する多くの情報が公開されていますが、本稿ではWindows 8.1プレビューの具体的なダウンロード手順やインストール手順などを含めた、詳しい解説を主目的としています。Windows 8.1に興味を持つ方は是非ご覧ください(図02)。

図02 日本時間の29日まで開催される開発者向けカンファレンス「Build 2013」

まずはWindows 8.1で加わった新機能を簡単に紹介しましょう。多くのユーザーが、その変化に興味を抱いているのはスタートボタンの存在でしょう。確かにWindows 8.1では、スタートボタンがタスクバーに復活していますが、あくまでもスタート画面に戻るための存在であり、従来のようなスタートメニューを参照する機能は用意されていません(図03)。

図03 タスクバーに並ぶスタートボタン。ただしスタートメニューは用意されません

ただし、[Win]+[X]キーを押すか、スタート画面のサムネイルを右クリックすると現れるクイックアクセスメニューはWindows 8.1でも健在。新たに<シャットダウン>という項目が加わり、サブメニューからは<スリープ><シャットダウン><再起動>が選択できますので、Windows 7以前と同じスタイルで利用することは可能です(図04)。

図04 クイックアクセスメニューから、電源コントロールが可能になりました

そのスタート画面ですが、使い勝手を向上させるいくつかの新機能が加わりました。デスクトップと同じようにスタート画面に背景画像が指定可能になり、配色も自由に変更できます。もっともこの程度の変更はWindows 8でも実現して欲しかったと思うのが正直なところですが、ひとまず良しとしましょう。また、少々野暮ったく感じたタイルはWindows 8の大小に加え、さらに大きく/小さくすることが可能になりました。タイルの移動方法も変更され、誤操作を未然に防ぐことが可能です(図05~06)。

図05 タイルサイズも大/広い/中/小の4段階から選択可能。アプリバーを表示している際は、タイルのグループ名も編集できるようになりました

図06 「パーソナル設定」の機能が拡張され、スタート画面の背景画像を指定し、配色を自由に変更できます

この他にも「PC設定」に加わった新項目や、Internet Exprerが「11」にバージョンアップ、3Dプリンターのサポートなど変更点は枚挙に暇がありませんが、詳細は後日寄稿する記事で順次紹介します。是非ご覧ください。