これまで外国人向けにプリペイドSIMカードを販売していなかった韓国。だが昨年あたりからMVNO事業者がプリペイドSIMの販売を開始し、旅行者でも自由に購入できるようになっている。また韓国は国内販売の携帯電話しか国内事業者のSIMカードが利用できない「IMEIホワイトリスト」制度を採っていたが、それも廃止されたため日本や海外で購入した携帯電話でも現地SIMを入れて利用できるようになった。

データ通信対応プリペイドSIMをソウルで買う

韓国でプリペイドSIMが利用できるようになったのはうれしいことだが、LineやTwitter、Facebookなどスマートフォンを活用している人にとって気になるのはデータ通信の対応だろう。これも2012年後半あたりからデータ通信利用可能なプリペイドSIMが販売されており、スマートフォンの現地利用も問題なくなった。韓国では複数のMVNO事業者がプリペイドSIMを販売しているが、今回はスマートフォン活用を考え、データ通信料金が安くそして購入しやすいプリペイドSIMをソウルで買ってみた。

なお現地プリペイドSIMの利用には、SIMロックが解除されている携帯電話・スマートフォンが必要だ。ちなみに韓国ではSIMロックを「カントリーロック」と表現するが、これは一般的なSIMロックのこと。海外でSIMロックフリーのスマートフォンを買った人はそのまま利用できるが、日本のスマートフォンを持ち込む場合はドコモなら2011年4月発売以降の製品がドコモショップでロック解除できる。またソフトバンクは一部の機種がロック解除に対応している。イーモバイルの最近のスマートフォンはSIMロックが無いためそのまま韓国のプリペイドSIMが利用できる。なお海外でスマートフォンを買った場合は、W-CDMA 2100MHzに対応していることを確認しよう。

韓国でもようやくプリペイドSIMが購入可能になった

ただし、空港の事業者カウンターでは購入できない

COEXで購入、1GBのデータオプションもある

今回プリペイドSIMを購入したのは、ソウル市カンナムにある大型ショッピングモール「CEOX」内にある、都心空港ターミナル。仁川空港、金浦空港行きの連絡バスが頻繁に発着しているソウル副都心の空の玄関口だ。プリペイドSIMを販売しているのはターミナルの2階にある「O2 Mobile」。「Prepaid SIM」や「Prepaid Data」の案内もあるので見つけるのは難しくないだろう。同社は韓国携帯電話シェア2位、KTのMVNO回線を販売している。

COEX都心空港ターミナル2階のO2 Mobile

マイクロSIMもあるが今回渡されたものはSIMカッターで切断したもの。その場で動作確認するのでこれで問題ないようだ

カウンターではプリペイドSIMを購入したいと伝え、パスポートを提示する。スタッフは英語ができるため簡単な英語でのコミュニケーションも問題なかった。そしてプリペイドSIMの料金体系は2種類で、通話重視タイプとデータ通信重視タイプがある。

1.通話重視タイプ「Prepaid Talk & Text」
国内通話 : 2.2ウォン/秒
データ料金 : 340ウォン/MB (29MB/1万ウォン)
日額基本料金 : 167ウォン/日
2.データ重視タイプ「Prepaid Data」
国内通話 : 3.96ウォン/秒
データ料金 : 120ウォン/MB (83MB/1万ウォン)
1GB/30日データパック : 2万ウォン
有効期限:1年間

通話重視プランは通話料は安いが毎日167ウォンの基本料金が残高から引かれていく。しかも残高がゼロでSIMもその瞬間に無効になってしまう。有効期限は確認を忘れてしまったが30~60日程度。