2012年もいよいよ大詰め。今年も熱愛発覚から、電撃結婚、衝撃のスキャンダル、不祥事発覚まで、さまざまな芸能ニュースがありました。幸せそうに笑ったり、泣き崩れたり、怒りをぶちまけたり、芸能人たちの表情はまさに悲喜こもごも。毎日約6時間ワイドショーを見続けたTVウォッチャー・木村隆志が、印象に残った2012年の芸能ニュースTOP10を選びます。
10位 「介護目的? ベテラン芸能人に“年の差再婚”ブーム」
今年2月に56歳のラサール石井が32歳年下の女子大生と再婚。年の差に加え、出会いから4カ月のスピード婚が賛否両論を呼んだ。石井の「孤独死が怖かった。彼女は50歳以上にしか魅力を感じないらしい」とコメントもそれに拍車をかけ、世のオヤジたちを「夢が持てる!」と喜ばせ、それ以外の人に「気持ち悪い」と嫌悪感をあらわにさせた。
さらに、3月には57歳の郷ひろみが24歳年下の一般女性と再々婚、ブラザートムが22歳年下の元タレント女性と再婚。5月には71歳の仲本工事が27歳年下の歌手・三代純歌と再々婚、49歳の木村祐一が18歳年下の西方凌と4度目の結婚。6月には51歳の山寺宏一が18歳年下の声優・田中理恵と結婚。ラッシュの理由は、「出会いの不足、不景気での給料ダウン、若者の草食化」と言われているだけに、この流れは続きそうだ。
9位 「山本太郎がいろいろな意味で大ブレイク!」
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山本太郎 |
昨年、所属事務所を辞め、反原発活動家となった山本。仕事はたまにイベント出演があるだけとなり、「20倍忙しくなったのに、収入は10分の1」「これ以上引き込めないから恋人とも別れた」とこぼしていた。その後4月には、太陽光発電事業を手がける会社に入社。5月には、18歳年下の19歳プロサーファー女性と、交際1か月未満でのスピード婚。12月には、衆議院議員選挙に出馬し、『新党今はひとり』を立ち上げると、型破りな選挙活動で激戦の東京8区で次点に入るなど、旋風を巻き起こした。
印象的だったのは、将来の夢を聞かれたときの「いい役者になること。道のりは長く、僕は60～70代にブレイクできるのかな。その時まで生き延びるための環境を確保しようと思って活動しています」というコメント。いずれにしても、『ダンス甲子園』時代以来のスポットライトだった。
8位「浜崎あゆみのスピード離婚、熱愛報道、ドロドロ三角関係」
浜崎の2012年は、昼ドラさながらの愛憎ドラマが繰り広げられた。1月にマニュエル・シュワルツとわずか1年での離婚を発表。8月にはベストアルバムをリリースし、ソロアーティスト&女性初の5000万枚セールス突破の金字塔を打ち立てた。11月に入ると突然、ダンサーの内山麿我と交際宣言。しかしその直後、内山に離婚係争中の妻がいることが発覚し、世間を騒然とさせた。
以前のように音楽チャートをにぎわす機会はほとんどないが、その分話題性で存在感を誇示し続ける浜崎。その割り切り感は一種の潔さを感じさせるだけに、来年も再婚or破局のどちらかで話題を提供してくれそうだ。
7位 「吉本芸人にトラブル続出、テレビ出演が激減!」
4月の週刊誌報道こそ「ある芸人の母親が生活保護を受けている」という匿名だったものの、ネットで次長課長・河本準一の名前が浮上すると、参議院議員・片山さつきが名指しで非難。涙ながらの謝罪会見を開いた。さらに、後輩のキングコング・梶原雄太にも生活保護の不正受給が発覚し、謝罪会見が繰り返されると、そろってテレビ出演は激減。
皮肉だったのは、河本がレギュラー出演していた『火曜サプライズ』の後任・オリエンタルラジオの藤森慎吾にもスキャンダルが発生したこと。つい先日、「モデル女性を妊娠・中絶させ、慰謝料350万円を支払った」ことを認めてしまったのだ。今後、藤森の出番は激減するのか? 少なくとも、チャラ男キャラではもう誰も笑わない。
6位 「赤西仁と黒木メイサのゴリ押し婚&出産! そして逆境へ」
それぞれ「恋多き男」「恋多き女」と呼ばれていた2人は、1月の交際報道から、2月の電撃婚、4月の妊娠発表、9月の第1子誕生まで、急ぎ足で話題を振りまいた。しかし、どこまでもわが道を貫き通す赤西に待っていたのは、ライブツアー中止、主演ドラマ『GTO』の降板などの逆境。言わばお仕置きだ。
一方の黒木は出産後、ベストジーニスト賞に輝き、2013年の大河ドラマ出演も決まっているなど順風満帆で、夫婦内格差は歴然。いずれにしても、パパラッチの密着マークを受ける、危険な香りプンプンの夫婦だ。
5位 「今年最も名前を売った男・塩谷瞬の二股プロポーズ」
今もあの泣き顔が忘れられない。
今年の芸能ニュースで、真っ先に思い浮かぶのが塩谷の顔だ。モデル・冨永愛と料理研究家・園山真希絵へのダブルプロポーズで連日ワイドショーをにぎわしたが、結果的に3人とも仕事の幅が広がり、知名度も飛躍的にアップ。冨永はコメンテーターとして恋愛を語る機会が増え、園山はバラエティ番組への出演が増えるなど、塩谷のアゲ○ン説も流れるほどだった。塩谷本人は俳優業に集中したいようだが、今回の騒動で“二股の先輩風”を吹かせた山路徹のように、今後も二股キャラを生かした方がおもしろい。
4位 「14時台のキャスターたちがそろって平謝り」
まずは1月、同時間帯のワイドショーを牽引する『ミヤネ屋』の宮根誠司に隠し子が発覚。「年明け早々、私どものことでお騒がせしてすみませんでした。全て事実です」と謝罪し、「主婦総スカンか!? 番組消滅の危機」とさわがれた。一方、裏番組の『知りたがり』は、5月に伊藤利尋アナが当て逃げ騒動を起こし、「接触した認識はありませんでした。誠意をもって対応していく所存です」と謝罪。さらに、10月にはメインコメンテーターの田村淳が警察官との路上口論騒ぎで出演自粛するなど、散々な1年だった。
何事もなかったように切り抜けた『ミヤネ屋』に対し、度重なるリニューアルにも光明が見えず、打ち切りの噂が絶えない『知りたがり』。来年はよい意味でのバトルを期待したい。
3位 「HIROと上戸彩の大物カップルに祝福の嵐!」
文句なしの2012年No.1大物夫婦だ。
16歳の年の差カップルは、2年の交際を経てついにゴールイン。飛ぶ鳥を落とす勢いのEXILEリーダー兼社長と、CM&ドラマのトップヒロインだけに、関係各所への調整に苦労したようだが、世間はおおむね祝福ムードに。「結婚式も披露宴も行わない」というジミ婚も、ファンを思ってのことと受け止められ、その後の仕事も順調。むしろバッシングされていたのは、上戸の結婚を前に“促成栽培”された事務所後輩の武井咲と剛力彩芽だった。
2位 「かつてない訃報の連続に、涙、ナミダ……」
今年ほど、「まさか」「また!?」という訃報が相次ぐ年は記憶にない。
主な名前だけでも、1月に二谷英明さん。2月に太平シローさん。3月に山口美江さん。4月に安岡力也さん。5月に新藤兼人さん。6月に地井武男さん、小野ヤスシさん、尾崎紀世彦さん。10月に藤本義一さん、桑名正博さん、金子哲雄さん、大滝秀治さん。11月に宮史郎さん、森光子さん。12月に小沢昭一さん、中村勘三郎さんと、失った存在の大きさを感じてしまう。
「あまりに早すぎる」と惜しむ声が記憶に新しい勘三郎さんをはじめ、大滝秀治さんや地井武男さんのように“生涯現役”のまま逝去した大物俳優が多かった。
1位 「さらなる快進撃からスキャンダルまで、AKB48がエンタメ界を席巻!」
シングルは2年連続で年間ランキング1～5位を独占。アルバムとDVDを含めた売上も右肩上がりで200億円に迫る勢い。総選挙とじゃんけん大会はゴールデンタイムで生放送され、念願の東京ドーム3日間公演も大成功。グラビア、CM、ドキュメンタリー映画、ゲーム、パチンコ、競馬、自動車免許、2つのギネス認定など、エンタメ界の枠を超えた活躍だった。
その一方で、恋愛スキャンダルも連発。1月に男性との親密写真などで平嶋夏海と米沢瑠美が脱退したのを皮切りに、6月には指原莉乃が元カレの衝撃告白でHKT48へ事実上の左遷、11月には増田有華がISSAとの略奪愛報道で脱退、さらに、卒業直後の前田敦子が佐藤健らとの合コンと“お尻丸出しお姫様抱っこ姿”を撮られてしまった。グループ総勢350人超の大所帯だけに、メンタルと私生活のコントロールが難しく、実際すでに結婚やAV出演をした元メンバーもいる。来年はより過激なスキャンダルが起こるかも。
その他、大きく報道された「オセロ中島知子の家賃滞納と洗脳」「小林幸子のお家騒動」「高嶋政伸vs美元の離婚裁判」「酒井法子の芸能界復帰」は、“過去に芸能界で繰り返されてきた類のニュース”という印象で、あえて圏外に。
ともあれ、芸能人のみなさん、1年間おつかれさまでした。2013年も、「腹を抱えて笑える」「思わず突っ込みたくなる」、そして「心の底から感動できる」芸能ニュースをよろしくお願いします。
【主な結婚】
田中将大と里田まい、ET-KING・TENNと上原多香子、玉山鉄二と一般女性、大森南朋と小野ゆり子、ゆず・北川悠仁と高島彩、小栗旬と山田優、吉田美和と鎌田樹音、中澤裕子と一般男性、井上和香と飯塚健、木村祐一と西方凌、中田敦彦と福田萌、松田聖子と一般人、タカアンドトシ・タカと一般人、磯野貴理子と一般人、田丸麻紀と一般人、丸岡いずみと有村昆、原沙知絵と一般人
【主な出産】
小雪、相田翔子、戸田菜穂、さくら、伊藤裕子、吉川ひなの、藤本美貴、麻生久美子、ほしのあき、小倉優子、若槻千夏、山田花子、矢沢心、倖田來未、木下優樹菜、紺野まひる、坂上みき、寺島しのぶ、長谷川理恵、東尾理子、ギャル曽根、熊田曜子
【主な熱愛報道】
浅野忠信と仲里依紗。吉井和哉と眞鍋かをり、きゃりーぱみゅぱみゅと小谷昌太郎、市原隼人と向山千穂、有田哲平とローラ、浅野ゆう子と田宮五郎、ビビる大木とAKINA、綾部祐二と藤田紀子、蒼井優と鈴木浩介、ほっしゃん。と尾野真千子、藤森慎吾と田中みな実アナ、向井理と国仲涼子、関根麻里とK
きむら・たかし
コラムニスト、芸能・テレビ評論家、タレントインタビュアー。1日のテレビ視聴は20時間（同時視聴含む）を超える重度のウォッチャーであり、雑誌やウェブにコラムを執筆するほか、業界通として各メディアに出演&情報提供。取材歴1000人超のタレント専門インタビュアーでもあり、著書に『トップ・インタビュアーの聴き技84』など。