カシオ計算機のデジタルカメラ「EXILIM」シリーズにはゴルフモデルがあり、アマチュアゴルファーはもちろん、多くのプロゴルファーやゴルフ教室のレッスンプロも愛用している。新モデルの「EX-FC300S」を携えて、「カシオ ワールド オープン ゴルフトーナメント2012」(CASIO WORLD OPEN 2012、以下、CWO 2012)の舞台となる高知県・黒潮カントリークラブへ行ってきた!

EXILIMの最新ゴルフモデル「EX-FC300S」

CWO 2012は、2012年11月19日(月)~2012年11月25日(日)の日程で行われ、トーナメント本戦は11月22日(木)からの4日間。2012年は黄重坤プロ(韓国)の優勝で幕を閉じた。トーナメント期間中は、出場プロの練習場とギャラリープラザの一角に、EX-FC300S(以下、FC300S)の体験ブースを開設。ギャラリーが自分のスイングをFC300Sで動画撮影したり、ハイスピード動画でドライバーとパターのスイングフォームを科学的に分析してもらえたりした。

CASIO WORLD OPEN 2012が開催された高知県の黒潮カントリークラブ

ギャラリープラザの一角に、FC300Sの体験コーナーとスイングチェックコーナー

取材に訪れたのは、指定練習日の11月20日と21日だ。この2日間は天気も良く、"夜属性"でインドアな生活、しかもデジタル機器どっぷりの筆者にとって、ピーカンのゴルフ場はまさに異世界。11月下旬とは思えない暖かな日差しを浴び、ギャラリープラザの鮮やかな緑の芝生を歩いていると、身体中がデトックスされる(気がした)。トーナメント本戦まで滞在できなかったのは残念だが、しかたない。

高山忠洋プロがFC300Sのゴルフ機能をデモ

EXILIMシリーズのゴルフモデルとして4代目となるFC300S、ベースモデルは最新フラッグシップの「EX-ZR1000」だ。詳細はレビュー記事『拡大レビューでお届け! - 速さ、表現力、撮影スタイル、どれもが新次元の「EXILIM EX-ZR1000」デビュー』を一読いただくとして、FC300Sにはゴルフモデルならではの機能がたくさん備わっている。

高山忠洋プロ

FC300Sのゴルフ機能については、2011年CWOのディフェンディングチャンピオン、高山忠洋プロがデモンストレーションしてくれた。(2連覇が期待された高山プロだが、突然の発熱でやむなく欠場。残念…)

目玉と言える新機能は、撮影した動画の2画面同時再生だ。FC300Sの液晶モニタの中で、2つの動画を同時に再生して見比べられる。つまり、2つのスイング動画を同時に再生し、フォームチェックができるというわけ。過去と現在のスイングや、プロと自分のスイングを比較すると参考になるだろう(2013年5月7日まで、FC300Sの購入者向けにプロのスイング動画をダウンロードできるキャンペーンを実施中)。2つの動画でスイングのタイミングが違う場合でも、片方ずつコマ送りなどでタイミングを合わせて再生できるのもポイント。

三脚にFC300Sをセットし、高山プロのドライバーショットを動画で撮影。過去のスイング動画と一緒に、液晶モニタの中で2つのスイング動画を同時に再生して比較できる

2画面同時再生では、左右の動画を個別にコマ送りしたり、左右の再生タイミングを合わせられる

一時停止した1コマや別に撮影した静止画に赤/緑/青のラインを引いて、スイングフォームをチェックする機能も

また、撮影モード機能の「ベストショット」には、スイング動画向けのメニューを用意。120fpsや240fpsのハイスピードムービーで録画し、スローモーション再生することで、スイングフォームをじっくり研究できる。FC300Sはカメラ単独で自立するほか、モーションシャッター機能で録画を始めるタイミングをリモート操作することも可能だ。

FC300Sを地面に立てて(あるいは三脚を使って)、チルト液晶モニタとレンズを自分のほうへ向ける。チルト液晶モニタを見ながら、特定の位置に向けてクラブを動かすと、ハイスピードムービー録画が自動的にスタート。そしてアドレス、スイングすれば、自分のスイングが録画されるのだ。このモードでは、録画開始から5秒間で自動停止するのも気が利いている。

FC300Sは180度のチルト液晶モニタを備え、本体だけで自立する。液晶モニタを見ながら、スイングを入念にチェックする高山プロ。クラブを振ることで録画をスタートさせる「モーションシャッター」機能も便利

高山プロ「2画面で同時にスイングを比較できるのは便利ですね。自分がクラブを振っているときの感覚と、意図しているスイングの違いや誤差を動画でチェックできるのは、本当にありがたいです。それと、曜日や時間帯によっても、自分のテンション、スイングのスピードが変わるので、試合に向けて『何曜日の何時ごろだと調子が良さそうだ(笑)』なんて調整するのにも使えますね。」

ちなみに、FC300Sのキャンペーンでは、高山プロのスイング動画もダウンロードできる。高山プロいわく「僕のスイングはきれいじゃないんで、あまり参考にならないですよ(笑)。こんな感じなのかと思って見てもらえれば。」

そのほかFC300Sの主なゴルフ機能には、従来モデルから引き続いてスイング分析などがある。アドレスやスイングを静止画で撮影し、再生画面の中で赤/緑/青の直線を引いてフォームをチェック。さらに、1,000fpsの超ハイスピードムービー撮影を使えば、インパクトの瞬間もスローモーション動画で捕捉可能だ。ボールの上や下を叩いていないかどうか、クラブのフェイスが開いたりかぶったりしていないかなどを、しっかりと確認できる。スイングの改善に、大いに役立つだろう。

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