既報の通りソフトバンクモバイルは9日、2012~13年の冬春モデルを発表。OSにAndroidを採用したスマートフォンが6機種、従来型のフィーチャーフォンが2機種、ディズニー・モバイル・オン・ソフトバンクのスマートフォンが2機種、デジタルフォトフレームが1機種の合計11機種を提供する。
このほか、新サービスとして「UULA」「SmartTV スマテレ」の2サービスも発表した。同社の孫正義社長は、「ネットワーク、端末、コンテンツの総合力で感動を与えることのできるサービスを提供していきたい」とアピールする。
プラチナバンド、Wi-Fi、2つのLTEで世界最高のネットワークを目指す
孫社長は、冒頭でNTTドコモ、KDDIとの競争によって、ネットワークや端末、サービス、料金などが進化し、ソフトバンク自身も他社を超えるように、「多くのお客様に喜んでもらおうと日夜努力している」と述べた。その努力の1つが、ネットワークの強化で、「販売してきた端末の8割以上がスマートフォン」(孫社長)というソフトバンクにとって、単につながるだけではなく、高速で通信できるネットワークが「鍵になる」と孫社長。「つながりやすさ」と「スピード」で他社を上回ることを目指すとしている。
「つながりやすさ」の中心は、孫社長のいう「プラチナバンド」。900MHz帯を使ったエリアの拡大で、12月までに大幅にエリアを拡大。エリアは「3倍になる」(同)としている。相対的に障害物や建物内に強い周波数帯域のプラチナバンドを提供することで、山間部やビル陰といった、エリア内でもつながりにくい場所で改善しているとしている。例示された六本木周辺では、これまで弱電エリアが点在していたが、プラチナバンドによってほとんどの場所で改善。同様のエリアの改善率は8割近くまで上昇し、「同じ基地局の数でも、900MHz(帯の利用)で一気に解決した」と孫社長は強調する。
公衆無線LANスポットの「ソフトバンクWi-Fiスポット」の品質も改善する。新規スポットの多くは5GHz帯を採用。接続性が向上したほか、バックボーンの高速化、接続時のログイン時間の短縮も図られる。
「ネットワーク」では、2つの「4G(第4世代携帯電話)」サービスを活用する。「SoftBank 4G LTE」は、「iPhone 5をつながりやすくするためのもの」(同)で、2.1GHz帯を使ったFDD LTE方式を採用している。同じくiPhone 5を発売するauと同時にサービスをスタートさせたが、10月時点で対応した市区町村で倍近いエリアを確保しているという。また、東京から新大阪までの新幹線各駅で、auよりも多くの駅でつながったという自社調査をアピール。孫社長は、「全国レベルでかなりのエリアでつながる」と強調する