マイナビニュースでも既報のとおり、1月10日から13日にかけて米国ラスベガスで開催された「2012 International CES」(CES 2012)のインテル基調講演において、デル初のUltrabook「XPS 13」が公開された。現時点では詳細仕様・価格は未定、「今春発売」ということと本当に一部の情報だけが伝わっている状態だが、この「XPS 13」に短時間ながら触れることができた。最終的な製品段階のものではないが、写真を中心にその姿をお届けしよう。
"コンパクトで大画面"の秘密
この「XPS 13」を見て最初に驚くのがその薄さ、軽さ。デルは現時点で公表している数少ない数値として「最薄部6mm」を謳っている。もちろん全体はそれより厚みがあるわけだが、正直言ってこれまでのデル製品のイメージにない、出色の薄さだ。同社は昨年の「XPS z」シリーズ投入以来、ノートPC製品においてこれまでとは違うレベルで薄さを追求している感があるが、いよいよそれを極限まで突き詰めた製品が登場したといえそうだ。
本体はもちろん相当に薄いのだが、ディスプレイ部がこれまた薄い。このディスプレイのガラスに採用されているのは衝撃に強いGorillaガラス。このガラスは分子レベルで強度を高めているという優れた耐傷性を持ち、スマートフォンやスレートPC、テレビなどに採用されている素材。このGorillaガラスの採用によって「XPS 13」のディスプレイは薄型ながら十分な強度を実現している。ちなみに本体の素材にはカーボン繊維を採用しており、1.36kgの軽さを実現している。
そして同時にこのところデルがしばしばアピールしているのが、通常のボディサイズから想定されるよりも一回り大きな液晶ディスプレイを搭載しているという点。「XPS 13」の場合でいえば、「11インチクラスのボディサイズに13インチの液晶を搭載」ということになる。今回の撮影にあたっては他の11インチ/13インチ製品と並べて比較することはできなかったが、手に取った感触としては一般的な13インチノートPCよりもコンパクトというのは大げさではなさそうだった。
キーボード・タッチパッドなどはUltrabookの定跡どおり
キーボードはフローティングタイプ。今回撮影できた機材はUSキーボードになっていたが、おそらくは試作機のためだろう。フローティングタイプで上部のファンクションキーからはメディアのコントロールも可能。タッチパッドはボタン一体型のフラットタイプだ。このあたりはUltrabookの定跡どおりといえる。
インタフェースは、右側面にUSB 3.0ポートとMini DisplayPort、左側面にPowerShare対応USB 2.0ポートとヘッドホン出力、電源コネクタが配置されていた。個人的には、メモリーカードスロットがないのが少々残念なところである。なお、搭載するポートについてはいずれも形状とロゴから判断したものであり、仕様として公開されているわけではないので、実際の製品で変更がないかは保証の限りではない。
底面の処理などにもこだわりがうかがえる
そして今回のデザインへのこだわりが見えるのが底面の処理だ。一般的なノートPCだと、底面にバーコード付きのラベルが貼られていたりしてけっして見栄えがよくはないものだが、「XPS 13では中央にシルバーの「XPS」エンブレムが輝き、すっきりと美しい。全体の素材はラバーもしくはシリコン系と思われるものになっている。
そして「XPS z」シリーズ以来通例となっているパッケージングも見落とせない。黒をベースに製品写真が「X」を構成するようにデザインされた外箱は、開封時のワクワク感を高めてくれる。
製品の発売に期待大!
実機に触れられたのが短時間だったため表層的なご紹介になってしまったが、これだけでも「XPS 13」の実力の一端は伝わったのではないかと思う。残念ながら発売日や価格についてはいまのところ未定だが、発表され次第マイナビニュースでもお伝えするつもりだ。じっくりテストしてのレビューも予定しているので、期待してお待ちいただきたい。