『METAL GEAR SOLID HD EDITION』(以下、MGS HD EDITION)は、PlayStation 2用ソフトとして発売された『METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY』(以下『MGS2 SONS OF LIBERTY』)と、『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』(以下『MGS3 SNAKE EATER』)をHD化し、1本のパッケージに収録した作品だ。HD化にともない、ノイズエフェクトやフォントの高解像度化、フレームレートの向上(60フレーム描画)、サウンドの強化などを行うことで、これまでより臨場感溢れるプレイが楽しめる。
さらに、『メタルギア』シリーズの原点となる第1作『METAL GEAR』と、第2作『METAL GEAR 2 SOLID SNAKE』のMSX2版も収録されている。そのほか、PlayStation3版ではゲームアーカイブス版「METAL GEAR SOLID」のプロダクトコードが、Xbox 360版ではXbox LIVEのアバターアイテムが同梱される。本作があれば『メタルギア』シリーズの世界をどっぷりと楽しめるというわけだ。
そして、本ソフトはPS Vita版の「MGS HD EDITION」(2012年に発売予定)と、PS3版との間で「トランスファリング」(セーブデータの共有)を実装予定だ。トランスファリングによって、家ではPS3版でプレイし、外出する際にPS3の続きをPS Vita版でプレイするといった時と場所を選ばないプレイスタイルも実現する。
それでは、『MGS2 SONS OF LIBERTY』と『MGS3 SNAKE EATER』世界を紹介していこう。
METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY
『MGS2 SONS OF LIBERTY』は、敵に見つからないようにミッションに挑む、『メタルギア』シリーズのコンセプトを継承したタイトルだ。グラフィックが格段に向上し、光や影、水、炎の表現がリアルになったほか、主観視点での攻撃、ぶらさがり、倒した敵を抱えて引きずるといったアクションの追加によって、さらにスリリングな潜入ミッションを体験できる。また、『MGS2 サブスタンス』に収録されていた「VR MISSIONS」や「ALTERNATIVE MISSIONS」を500以上収録。さまざまなミッションに挑戦することも可能だ。
本作は2部構成で、2人の主人公が登場するのが大きな特徴。「タンカー編」ではプレイヤーは主人公ソリッド・スネークとなり、新型メタルギアが極秘輸送されているというタンカーに潜入。「オタコン」の無線サポートを受け、新型メタルギアの実態を確かめるべくストーリーが展開されていく。そして「プラント編」は、スネークがタンカーに潜入した2年後の物語となる。プレイヤーは新たなキャラクター「雷電」を主人公として操作し、ミッションに挑むことになる。
操作に関しては、武器による攻撃や素手によるパンチ、キック、投げ、しゃがみ、ホフク前進、手すりの外側にぶらさがる、首締めといったアクションが可能。そのほか、壁などをノックして敵の注意を引きつける、敵の背面から銃をつきつけてホールドアップさせる、倒した敵を抱きかかえて引きずる、といった独自アクションも行え、「魅せる」プレイを楽しめるのも本作の醍醐味。武器は[R2]ボタンで、アイテムは[L2]ボタンでスムーズに切り替えられる。
ゲームの攻略ポイントは、本作より使用可能となった麻酔銃を活用すること。麻酔銃は命中すると敵が眠ってくれるので、この麻酔銃があればほとんどの敵を倒さずにゲームを進められる。サイレンサーが装備されているので、ほかの敵に気付かれないのもポイントだ。もちろん、完璧に隠密行動しようとするほどゲームの難易度は高くなる。
敵に見つかった場合の対処法としては、敵の「警戒モード」が解除されるまで安全な場所に隠れること。敵や監視カメラに発見されると「危険モード」になり、敵兵がどんどん増えてしまう。敵に見つからないようどこかに潜んでいると、「危険モード」から敵がプレイヤーを見失う「回避モード」となり、しばらくすると敵が警戒して巡回する「警戒モード」へと移行する。「警戒モード」が解除されたら、ミッション行動に戻ろう。ちなみに、ほかのエリアに移動することで、敵の危険モードが解除される場合もある。
次項は『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』編。「カムフラージュ」「CQC」「CURE」「FOOD」などを駆使して担当ぱぴいがジャングル生活に挑む!――続きを読む