ニコン「Nikon 1 V1」は、新しいレンズマウントとして「Nikon 1」マウントを採用した、同社初のミラーレスカメラだ。撮像素子には、1型(13.2×8.8mm)サイズの有効1010万画素CMOSセンサーを搭載。このセンサーのフォーマットには、従来の一眼レフ機用の「FX」「DX」に続く、「CX」という名称が与えられている。
ボディは、両サイドを丸くカットし、前面をほぼフラットに仕上げたシンプルなデザインを採用する。見た目にはやや素っ気ない印象が受けるが、実際に手に取ると、マグネシウム合金とアルミによる金属外装の手触りは良好で、高品位な雰囲気が伝わってくる。大きさは、一眼レフカメラに比べると一回り以上小さいが、ミラーレスカメラとしては標準的なサイズだ。
標準ズーム「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6」を装着。手ブレ補正はレンズシフト方式を内蔵している |
高倍率ズーム「1 NIKKOR VR 10-100mm f/4.5-5.6 PD-ZOOM」を装着した状態。動画撮影に適したパワーズーム対応のレンズだ |
天面にある電源ボタンを押すと素早く起動し、背面の液晶モニタが表示される。液晶は3型92万ドットのTFTを搭載。さらに、0.47型144万ドットのTFTを組み込んだ電子ビューファインダーも装備する。ファインダーの横にはアイセンサーがあり、顔を近づけると、液晶モニタから電子ビューファインダーへと自動で切り替えが行われるのだ。どちらも視認性はまずまずのレベルといえる。
ちなみにNikon 1 V1の兄弟機として、電子ビューファインダーを省くことで、さらなる薄型軽量ボディを実現した「Nikon 1 J1」も発売されている。よりライトなユーザー層を狙ったモデルだ。価格や携帯性の利点のほか、Nikon 1 V1にはない内蔵ストロボを装備するといったメリットもある。ただ、広角や標準ズームでの利用が主であれば、Nikon 1 J1でも大きな問題はないが、望遠や高倍率ズームなど長めの焦点距離を使用する場合は、電子ビューファインダーを装備するNikon 1 V1のほうが使いやすいだろう。
上面に電源スイッチとシャッターボタン、動画撮影ボタンを装備。左肩には、マルチアクセサリーポートを備える |
本体サイズは約113×76×43.5mmで、本体のみの重量は約294g。カラーバリエーションは写真のブラックのほか、ホワイトが用意される |